MotoGP日本GPにワイルドカード参戦している中上貴晶(ホンダ)は、スプリントレースでひどい振動に見舞われたと説明する。
日本GPの2日目、中上はスプリントレースを20番グリッドからスタートし、16位でフィニッシュ。ポイントには届かなかったが、レースではある問題に見舞われていたという。
「スプリントは荒れた中でフィードバックを持ち帰れたのは良いんですが、振動の問題がひどすぎましたね」
中上はスプリント終了後にそう語った。
「他のホンダ勢にも同じような問題が何箇所かで発生していたんですけど、スプリントで自分は色々な箇所の振動がひどすぎたのが、気がかりです」
「いきなりこれだけひどい症状が出てきてしまったので、今はチームに調べてもらっているところです」
「かなり序盤から振動がひどくて、マッピングも通常なら使わないような一番下まで下げたりもしたんですが……それでもリヤタイヤの消耗がかなりありました」
「とにかくこの振動があまりにもいろいろな場所で出てしまっていたのが気になります」
中上によると、これまでモビリティリゾートもてぎでのテスト経験から、多少の振動が発生することはあっても対処を進めており、こうしたひどい事例はなかったという。
「テストではS字(ターン7)では結構振動が出ていて、その対策は電子制御含めて色々な部分で行ない、結構良いところまで来ていました」
「実際、今日の予選まではアグレッシブに走ると少し振動が出てしまうよね、といったことはあっても、スプリントでの振動は予想外の場所でも発生してしまったので、なぜだろうという感じです」
決勝レースではスプリントの倍の距離を走ることになるが、タイヤの消耗も考えてミディアムタイヤを使うことを検討していると中上は語った。
「今日はフロントにミディアム、リヤにソフトで行きましたが、スプリントの距離でもリヤがかなり消耗してしまったので、(決勝は)リヤミディアムにしなくてはいけないかなと考えています」
「ただミディアムではほとんど作業をしていないので、そこは少し心配なところですね。テストチームとしての幅の広さを利用して、情報も共有しつつやっていけたらと思います」
なおホンダ陣営は今回、予選でファクトリーチームのジョアン・ミルが、2番グリッドを獲得した。これは、開発担当の中上としても予想以上の結果だったという。
「はっきり言うと、ちょっと想定外です」
「今週末を見るとトップ5くらいに顔を出していたのでフロントロウに並んで欲しいな~とは思っていましたけどね」
「でも予選でさらにジャンプアップして、ポール争いをしてくれたのは、嬉しい限りですね」

