FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースの予選、トヨタ8号車は平川亮がアタックを担当し、ハイパーポールに進出。最終的に8番手となったが、パフォーマンス自体は「出し切った」と感じているようだ。
FP3を9番手で終えた8号車は、平川のアタックで予選5番手。トップ10に入ったことでハイパーポールに進出した。
トヨタのピットがピットレーン出口に近いこともあり、真っ先にアタックを実施した平川は、約0.2秒タイムを更新。しかし最終的な結果は8番手となった。
「特にQ1は力を出し切って、これ以上は出せなかったかなっていうのが正直なところで、それが今の現実なんかなと受け止めています」
予選を終えて平川はそう語った。
「ハイパーポールは自分の中では若干ミスがあったので、この僅差の中であと1〜2ポジション上げられたかなとも思いますが、トップとはかなり差がついています。あそこはもう見えない差ではありますけども……まあ、ちょっと厳しかったですね。しょうがないですけど」
「苦しい中でパフォーマンスは出し切ったと思うのですごく満足はしていますが、結果を見るとかなり落胆しますね」
平川が言うように、今回ポールポジションを獲得したハーツ・チームJOTAのキャデラック12号車は、アレックス・リンのアタックで1分28秒236をマーク。これは僚機で2番手のキャデラック38号車にすら0.439秒差をつける圧巻のアタックだった。
一方でトヨタ8号車はキャデラック38号車から0.366秒落ち。ひとつ前のポルシェ5号車からも0.040秒と僅差だったのだ。
今回トヨタ勢のピット位置は、ピットロード出口に近いため、予選ではトヨタ勢がノータイムで終わるリスクを考慮して真っ先にアタックをしていたが、平川はハイパーポールに関しては賭けに出た方が良かったかもしれないと振り返った。
「ハイパーポールを振り返ってみると、僕たちは1周しかタイムを出せないのに、周りは2周いけていました。クルマの性能差とかもあると思いますけども、ハイパーポールに関しては待って最後にタイムを出すのが良かったのかなと思います」と平川は言う。
「Q1の後、ポールが見える状況ではなかったので、あそこはやるべきだったのかなと反省はしつつも、赤旗とかのリスクもあるので……ただハイパーポールはやるべきだったかなと思います」
そして決勝レースに向けて、平川は諦めずに戦い抜くと誓った。
「決勝は、フリー走行を見ていただければわかるんですけど、正直厳しいと思います。ただこの厳しい時間が、僕たちチームを強くする時間だと思って、今は辛抱なのかなと思います」
「でも、うまくいけばボディウムもあると思うので、諦めずにやっていきます」

