2016年のF1ワールドチャンピオンであり、現在は解説者としてF1パドックで活躍しているニコ・ロズベルグ。彼は投資の世界でも大きな成功を収めており、その運用資金は2億ドル(約318億円)を超えたという。
ロズベルグは自身のベンチャーキャピタル企業『ロズベルグ・ベンチャーズ』で最新ファンドで1億ドル(約159億円)の資金調達を完了。ロズベルグは自身のLinkedInでの投稿で、前例のない需要によって出資枠に上限を設けるほどであったと説明したが、これによって同社の運用資産総額が2億ドルを突破した。
「ロズベルグ・ベンチャーズの第3ファンドとして、1億ドル規模のファンドを無事クローズした。前例のない需要によりオーバーサブスクライブとなり、パフォーマンスを最適化するために出資枠には上限を設けた」とロズベルグ。
「再び多くの支援をいただいたことに、身の引き締まる思いだ。特に、長期的に支えてくれているパートナーたちには深き感謝している」
ロズベルグは2016年、当時メルセデスでチームメイトであったルイス・ハミルトンとの激闘を制してワールドチャンピオンに輝くと、F1を即時引退。その後にこの投資会社を設立した。
当初はポートフォリオを分散するため、他のベンチャーキャピタルファンドに投資することが中心だったが、その後はデジタル分析企業のClickHouseをはじめ、企業への直接投資も行なうようになった。現在はAI関連企業やソフトウェア系スタートアップへの投資に強い関心を示している。
創業以来の努力を振り返る投稿の中でロズベルグは、F1での経験がいかにリスク管理に役立ったかについても語っている。
「チャンスを掴むべきだ。時には成功確率が10%程度と非常に低くても、リターンが莫大であれば挑戦する価値がある」
「失敗の可能性が極めて高い中で、どうして勇敢に、全力でコミットできるのか不思議に思うかもしれない。それはすべて準備にかかっている」
「考え得る失敗シナリオをすべて洗い出し、そのネガティブな結果をどう最大限活かすか、あるいは悪影響をどう軽減するかの計画を立てる(そうすることで、あながち悪い話ではないように思えてくる)。これにより、思い切ってチャンスに賭ける自信が生まれるんだ」
「スポーツの世界ではしばしば、果敢に攻めに出て、リスクを全身全霊で引き受けなければならない場面が多々ある。どのチャンスを取るべきかを直感的に判断し、時に成功を掴む。その積み重ねが、非常に大きな力となっていく」
ロズベルグは投資家としての活動の他にも、Sky Sports F1などの放送局で解説者として活動し、自身のYouTubeチャンネルの運営も続けている。投稿頻度は不定期ながら、チャンネル登録者数は約150万人に達しており、AMG ONEを初めてドライブした動画は230万回以上再生されている。
ロズベルグは「ベンチャー投資は長い旅路」だとして、こう締め括った。
「レースのフィニッシュラインを越える時のように、明確な達成感が得られることはない。しかし今回のような、運用資産が2億ドルを超えるといった出来事は、これからも前進し続けるための原動力となる大切な節目になる」

