旧車の操作感に惹かれる理由。
そして、“OLD GOLD”とほぼ同時期に完成し、昨年の横浜ホットロッドカスタムショーにて披露した’32年FORD“GOLD SNAKE”も同じガレージに格納される。
こちらは横浜のホットロッド専科バレーオートが当時の王道の手法に倣い、ビルドしたトラディショナル・ホットロッド。
ただし、単純な当時の焼き直しというわけではなく、トランクに親交の深いアーティストL..氏によるアートワークを落とし込み独自の味付けを加えて仕上げられている。
「ホットロッドに興味が芽生えたのは、バイクに比べれば最近のこと。ホットロッド乗りの友人の影響があって、ちょうどオールドシアターの構想も始まっていたから時代感的にしっくりくる部分もあり、その友人が信頼するバレーオートを紹介してもらってプロジェクトがスタートしました。今までいろんなクルマを乗り継いできましたが、いまの高性能なスポーツカーは、すごいスピードを出せるポテンシャルがあっても実際は日本の公道ではもてあましてしまう。ホットロッドは実際の速度というよりは、ストリートで感じられる体感的なスピード感が心地良い。
ランボルギーニを所有したこともありますが、ランボルギーニは優秀すぎて自分には合わなかった。ホットロッドは旧い分、乗り手の技術や意識で性能を補いながら乗ることも必要だし、車両と波長を合わせながら乗る感覚が面白い。それはOLD GOLDにも言えることで、どちらも現代の一般的なクルマやスポーツカー/バイクの乗りやすさとは無縁ですが、旧い乗り物ならではのドライビングプレジャーがある。それが、旧乗り物に惹かれる理由です」

旧い映画館を改装したブランドの集大成。
そして、出雲にオープンしたばかりのオールドシアターは、1950年代の映画館を改装したジャズ喫茶であり映画館、そしてオールドマウンテンの旗艦店だが、プライベートのガレージも併設される。
「自分にとって居心地の良い場所をオープンにしている感覚」と辻内氏が語るように、ブランドの世界観を発信する基地に、旧いカスタムバイクやホットロッドが並ぶガレージがあるのは必然だったというわけだ。
オールドシアターは、長年の憧れを実現させたカスタムバイクとホットロッドを含め、オールドマウンテンのフィルターを介して発信してきた辻ノ内氏独自の世界観の現時点での集大成と言えるだろう。旧い時代のモノ作りに影響を受け、旧い乗り物をホビーとする趣味人が、好きなモノを詰め込んだ空間に注目したい。


1950年代に建てられた映画館を改装したオールドシアター。狭い路地に佇むエントランスには当時の名残が感じられる。左の扉はガレージ部分で、アーティストL.氏が手がけたサインペイントは必見。

ヘルメットはヴィンテージMchalのオープンフェイスタイプ(左)と現行Mchal CLUBSTERがフェイバリット。近々、Mchal Japanとコラボレーションモデルを発売予定。

ガレージの棚にはヴィンテージランタンが並ぶ。ミュージアムクラスの超希少なヴィーンテージモデルも所有。


アウトドアギアや乗り物だけでなく、インテリアや照明、音響など様々なヴィンテージのコレクションがガレージに並ぶ。現代のモノ作りの背景では非効率なデザインやディテールなど、ヴィンテージプロダクツのモノ作りがオールドマウンテンのプロダクツに反映される。