現在開催中の男子テニスツアー「アデレード国際」(1月12日~17日/オーストラリア・アデレード/ハードコート/ATP250)のシングルスで初戦を突破していた元世界ランキング65位のタナシ・コキナキス(オーストラリア/現670位)が、現地14日に予定されていたバレンティン・バチェロット(モナコ/同32位)との2回戦を右肩の負傷により試合前に棄権した。
現在29歳のコキナキスは長年慢性的な胸と肩の痛みに悩まされ、昨年2月には胸筋と肩を再接続するため、亡くなった人のアキレス腱を移植するという、テニス選手としては極めて異例とされる大手術を決行。約1年間の戦線離脱を経て、先週の「ブリスベン国際」(ハードコート/ATP250)のダブルスで待望のカムバックを遂げ、同郷の親友ニック・キリオス(元13位/現671位)とのペアで2回戦に進出した。
そして今大会でいよいよシングルスに復帰。現地12日の1回戦では元世界15位の実力者セバスチャン・コルダ(アメリカ/現51位)と対戦し、3-6、6-3、7-6(3)の大激戦の末に復帰戦白星をもぎ取った。ただ、試合中から右肩に明らかな不調を抱えている様子だった。
勝利後のメディア対応でコキナキスは同箇所の状態について次のように語っていた。
「精神的につらい。明らかにサービスの動作に起因する右腕の問題は、キャリアを通して僕を悩ませてきた。“もしそれがなかったら...”と考えてしまうことは多々ある。身体に多少の違和感があることは珍しいことではないと思うが、僕がこれまでに経験してきたことは、正直その域を少し超えていると感じる。せっかくの勝利に水を差される形になってしまった」
その上で「明日の朝に起きた時の状態を考慮して、次戦をプレーするかを決めたい」と話していたコキナキス。2回戦では年末の「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)でツアー初優勝を達成した27歳のバチェロットと対戦するはずだったが、結局肩の痛みは治まらず、試合を回避する判断に至った。
これにより思わぬ形でベスト8に駒を進めたバチェロットは日本時間15日18時30分以降に予定されている準々決勝にて、2回戦で地元勢のリンキー・ヒジカタ(オーストラリア/現115位)に6-3、6-2で勝利した第1シードのアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/同15位)と対戦する。
文●中村光佑
【動画】コキナキスがシングルス復帰戦白星を挙げたコルダ戦をはじめ「アデレード国際」第1日ハイライト
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