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ベネズエラ攻撃の米国を五輪から締め出す声も…IOCは制裁要求を却下→ロシア高官が同調「世界中の全ての選手を受け入れるべき」と主張

ベネズエラ攻撃の米国を五輪から締め出す声も…IOCは制裁要求を却下→ロシア高官が同調「世界中の全ての選手を受け入れるべき」と主張

世界に衝撃を与えたアメリカによるベネズエラの首都カラカスへの攻撃、および同国のニコラス・マドゥロ大統領の逮捕・移送。その波紋は、スポーツ界にも広がっている。

 米国は、マドゥロ大統領による独裁政権がベネズエラの民主主義を阻害していたこと、また同氏が麻薬取引にも関与していたとして、今回の軍事行動を正当化しているが、世界中からは明確な国際法違反に当たるとの指摘がなされており、これによってスポーツ界においても、ビッグイベントからの米国の締め出しを主張する声が多く聞かれた。
   これを受けて、IOC(国際オリンピック委員会)は「我々は国家間の政治問題や紛争に直接関与することはできない。それらは我々の権限外であり、我々の役割は、出身地にかかわらず、選手が五輪競技大会に参加できることを保証することにある」との声明を発表。米国への制裁要求を退けた。

 英国の五輪専門メディア『inside the games』は、「幾つかの分野からは、ロシアが隣国ウクライナへの侵攻した後、同国のスポーツ代表チームに適用されたのと同様の対応を米国に対しても求める声が上がったが、IOCは『ロシアへの措置は“特別に異常な状況”にあったことから適用されたと説明し、対して今回のベネズエラ情勢は同じ措置を取るための条件は満たしていないと強調した』と伝え、以下のように続けている。

「この議論は、複雑な前例の数々も、改めて想起させた。近年、IOCや他の組織は、イスラエルとパレスチナを巡る長年の緊張関係や、内戦や人道危機に見舞われた国々の内部紛争など、極めて繊細な状況に直面してきた。そうした場合、参加の可否は、特定の基準と厳格な中立性の原則に基づいて判断されてきた」

 一方、ロシアはいまだ代表チームとしての参加は認められず、来月に開幕するミラノ・コルティナ冬季五輪でも選手は個人として出場することになる。今回のIOCの声明を受けて、同国の国家院・体育スポーツ委員会のドミトリー・スヴィシチェフ副委員長が「これは正しい」と同調するとともに、これが自国への制裁の解除に繋がるべきだと主張した(ロシアの通信社『TASS』より)。

「IOCは今こそ、各国で紛争が起きているかどうかに関係なく、世界中の全ての選手を受け入れなければならない。紛争は、数十カ国でほぼ毎分のように起きている。政治は脇に置かれ、選手への支援が提供されるべきだ。戦争状態や経済状況の中では、選手たちは競技会に向けてトレーニングするための資金すら十分に持てず、すでに非常に厳しい状況に置かれている」
  そして同氏は続けて、「IOCは政治に関与することはできないし、またそうすべきでもない。その原則は、米国代表や同国の五輪委員会だけでなく、国籍、人種、宗教などに関係なく、世界中の全ての選手に等しく適用されるべきだ。全ての国に同じ基準が存在しなければならない。IOCはスポーツの利益を守り、スポーツの原則、選手やチームの利益を推進することに専念すべきだ」と訴えている。
 「IOCがロシアとベラルーシのチームの問題に介入し、政治を持ち込み始めた時から、事態はおかしくなった。今では、競技種目ごとの選手参加をめぐって勧告を出すだけの組織となり、IOC自身がこの状況から抜け出すのが難しくなっている」と同氏は指摘するが、IOCは「世界的な組織として、我々は複雑な現実を管理しなければならない。現在の政治状況や世界で起きている最新の出来事に向き合う必要がある」と声明を発している(英国公共放送「BBC」より)。

 この統括機関も、「出身に関係なく選手を結び付ける力こそが、価値に基づいた真にグローバルなスポーツの未来にとって不可欠であり、世界に希望を与え得るものである」という点では、ロシア高官と意見が一致するも、「ロシアの場合は、ウクライナ領土を掌握し、そこにいる選手をロシア五輪委員会の管理下に置いたことが、五輪憲章に反するため、区別が必要だ」と、改めて今回の件との違いを主張した。

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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