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「これが我々の見たいエバンだ」。迷走から復調へ――キャブズのモーブリーに起きたNBA5年目の変化<DUNKSHOOT>

「これが我々の見たいエバンだ」。迷走から復調へ――キャブズのモーブリーに起きたNBA5年目の変化<DUNKSHOOT>

NBAデビューから5年目と言えば、そのキャリアを10年、15年と長く継続するため、さらなる成長に貪欲になる頃だろう。

 2021年のドラフト1巡目3位でクリーブランド・キャバリアーズに入団したエバン・モーブリーは、まさにその渦中にある。

 新人王レースこそスコッティ・バーンズ(トロント・ラプターズ)に次ぐ次点に終わったが、オールルーキーチーム入りしたのはもちろん、昨季は最優秀守備選手賞という、ディフェンダーとして最高の栄誉に輝き、オールスター初出場も飾った。

 今季はキャリア通算5000得点を達成。キャブズの選手で25歳を迎える前にこの大台に乗せたのは、レブロン・ジェームズ、カイリー・アービング、現チームメイトのダリアス・ガーランドに次ぐ4人目の快挙だった。

 そんな彼に、ケニー・アトキンソンHC(ヘッドコーチ)は新たな課題を与えた。3ポイントの本数を増やし、これまで以上にボールハンドリングを磨いて攻撃に絡んでいくこと、そしてポイントフォワードのような役割を託したのだ。

 しかし、開幕後のパフォーマンスは安定感を欠いた。今季のキャブズはケガ人続出の影響でベストメンバーを組めず、チーム全体としても波がある。その中でモーブリーも、新たな課題を意識するあまり、本来のディフェンス面での持ち味が十分に発揮できない悪循環に陥っていた。
  そんななか、1月10日に行なわれたミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、吹っ切れたかのように積極的にペイント内に入っていくモーブリーのプレーが際立った。得意のディフェンスだけでなく、守護神のルディ・ゴベア相手に2本のダンクを叩き込むなどオフェンスでも躍動。ドノバン・ミッチェルに次ぐチーム2位の24得点をあげ、146-134の勝利に貢献した。

 試合後、アトキンソンHCはモーブリーの活躍を高く評価した。

「今夜はペイントエリアでのプレーが多かった。もっとそこに行かせないといけないし、彼自身も意識的に入っていかないといけない。今夜見せたこのバージョンが、我々が見たいと思っているエバンだ。

 本来のエバンの姿に戻りつつある。勝たせる力こそが彼の強みで、それがしっかり活かされている。よりディフェンスにフォーカスすることで、リムプロテクションの部分でもさらに威力を発揮しているし、流れの中でオフェンス面も機能している」

 チームメイトのガーランドも、「自分の得意なスポットに入って、ディフェンダーの上からシュートを打ったりディフェンスをする。そうした今の役割の方が、シーズン序盤の頃よりも、楽に快適にプレーできているように感じるし、俺たちもそんな彼のプレーを歓迎している」と手応えを口にした。 ただ指揮官は、シーズン当初から取り組ませてきた課題への挑戦について、決して無駄ではなかったとも付け加えた。

「後悔はしていない。次のレベルに進むためにはそうした取り組みは必要だ。現状維持のまま、去年と同じことを繰り返していては、次のレベルには到達できない。重要なのは、リスクを犯してでも新しいことに挑戦すること。その上で、『これはうまくいっていないな』となったら、少し修正をする必要があるということだ」
  試行錯誤の序盤戦を経て、シーズンの折り返し地点を迎えたところで軌道修正に至ったモーブリー。

 一方で、平均3本前後だったアシストは4.1本に増加。プレーメーカーとしての能力は着実に向上している。さらに3ポイントの試投数も、ルーキーイヤーの平均1.3本に対して今季は3.8本と約3倍に増加するなど、プレーの幅は少しずつ広がっている。

 プレーオフ出場を確実にするため、後半戦に向けてギアを上げていきたいキャブズにとって、モーブリーは重要な戦力だ。成長株の24歳は、まだまだこれから進化を見せてくれることだろう。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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