
柄本佑が主演、渡辺謙が共演を務める映画「木挽町のあだ討ち」が2026年2月27日(金)全国公開される。公開に先立ち、芝居小屋「森田座」を支える人々の場面写真が公開された。
■“美談”として語り継がれた仇討ちに隠された秘密を巡るミステリー
本作は、第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の時代小説「木挽町のあだ討ち」の映画化。「このミステリーがすごい!2024年版」「ミステリが読みたい!2024年版」などに選出、2025年には歌舞伎上演もされ大きな話題を呼んだ。
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆・菊之助(長尾謙杜)による仇討ちが見事に成し遂げられた。その事件は多くの人々の目撃により美談として語られることとなる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る侍・総一郎(柄本)が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れる。
菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で徐々に明らかになっていく事実。仇討ちの裏に隠された秘密。そこには、想像を超える展開が待ち受けていた。

■渡辺謙、瀬戸康史、滝藤賢一…芝居小屋「森田座」を支える人々
今回公開されたのは、物語の舞台となる芝居小屋「森田座」を裏側から支える人々の場面写真。芝居小屋全体を取り仕切る立作者・篠田金治(渡辺)をはじめ、巧みな口上で客寄せとして入口に立つ木戸芸者・一八(瀬戸康史)、かつて道場の師範代を務めた腕前を持ち、舞台上の立ち廻りや殺陣を付ける立師・相良与三郎(滝藤賢一)、孤児として路頭に迷っていたところを初代に拾われ、二代目を継いだ元女形で衣裳方の芳澤ほたる(高橋和也)、そして金治から“名人”と称される小道具方・久蔵(正名僕蔵)ら、芝居を成立させるために欠かせない重厚な面々が顔を揃える。

■芝居を形づくる“職人技”とそれぞれの役割
「森田座」では、それぞれの職人が分業で芝居を支えており、その中心にいるのが、座付作者の首席として芝居の筋立てや台詞を書き上げる立作者・金治。演目の方向性を定める、いわば脚本家として舞台全体の骨格を担っている。
一方、木戸芸者の一八は芝居小屋の入口に立ち、名調子の口上で客を引き寄せる存在。その声を聞けば思わず足を止めてしまうほどの説得力で、劇場のにぎわいを生み出している。
立師の与三郎は、斬り合いや捕り物といった芝居の見せ場を形づくる職人で、舞台の脇では大部屋役者たちに刀の振り方や所作を指導。衣裳方のほたるは、森田座の奥で針仕事に励む元女形で、初代の形見である赤い振袖を大切に守りながら役者たちを支える。小道具方の久蔵は無口ながらも腕利きの細工職人で、精巧な作り物によって芝居の世界を陰から支えている。

■江戸歌舞伎の再現と、物語を揺るがす“仇討ち”の行方
江戸歌舞伎の世界も本作の大きな見どころの一つ。解禁された場面写真には、「仮名手本忠臣蔵」や「京鹿子娘道成寺」といった代表的な演目の一場面が切り取られ、「森田座」で上演される芝居の世界観を垣間見ることができる。歌舞伎指導や長唄・囃子の監修など、プロの手によって江戸時代の歌舞伎がリアルに再現されている点も注目だ。
そんな芝居小屋に、仇討ちの当事者である菊之助が現れたことで、「森田座」の穏やかな日常は大きく揺らぎ始める。芝居と現実が交錯し、物語が思いもよらぬ方向へと動き出していく展開にも期待が高まる。


