日常の中にひそむ、読めそうで読めないあの漢字。
でも、読み方や意味を知ると、ぐっとその言葉が好きになる。
今回は、家の中に現れる、忌み嫌われる昆虫の名称です。その名前は、「飛ぶ」という意味の漢字を含んでいます。
この漢字、あなたは読めますか?
さて、正解は…
【難読漢字よもやま話】アーカイブ
正解は「ごきぶり」です。
【蜚蠊の語源と漢字の由来】
「蜚蠊(ごきぶり)」は、ゴキブリ目に属する昆虫の総称で、世界中に多くの種類が生息しています。
漢字の「蜚蠊」は、ともに「虫へん」を持ち、昆虫であることを示しています。「蜚(ひ)」は、「飛ぶ」「飛び回る」という意味を持ち、この虫が時に翅(はね)を使って飛ぶ習性があることに由来します。また、「蠊(れん)」は、ゴキブリの小さな体と速い動きを指す漢字とされています。
一方、「ごきぶり」の語源は、江戸時代に「御器噛り(ごきかぶり)」と呼ばれたことが転じたという説が有力です。これは、「食器(御器)を噛る(かぶる・齧る)」、つまり食器の残り物を食べたり、食器を汚したりする様子に由来すると考えられています。
【黒い厄介者! 蜚蠊のトリビア】
●驚異の生命力
ゴキブリは非常に生命力が強く、頭部を失っても数日間生きられる、また放射線にも強い耐性を持つといった、驚異的な耐久性を持つことが知られています。
●飛行能力
「蜚」の字が示す通りゴキブリの多くは翅を持ちますが、普段は歩行が多く、高温や驚いた時などに限って短い距離を飛ぶことがあります。
●「ごきぶりホイホイ」の起源
ゴキブリを捕獲する粘着シートは、アブラムシなどを捕獲する農薬技術を応用して開発されました。ホイホイという名前は、呼び込むような音を表現しています。
●夜行性の習性
ゴキブリのほとんどは夜行性で、昼間は家具の隙間や暗く湿った場所に隠れています。夜間に活動するのは、天敵の目から逃れるためです。
●人間と共に進化
ゴキブリは数億年前から存在していますが、家屋に生息する種(チャバネゴキブリなど)は、人間の生活環境に適応し、現代まで生き残ってきた共進化の成功例です。
種類は4000種以上!
●集合フェロモン
ゴキブリは、糞などに含まれる集合フェロモンを介して仲間と連絡を取り合い、集団で一つの場所に潜伏する習性を持っています。
●学術研究での利用
その驚異的な適応能力や移動能力から、一部のゴキブリは、ロボット工学や神経科学といった分野で行動メカニズムの研究対象として利用されています。
●卵の形態
ゴキブリの卵は、「卵鞘(らんしょう)」と呼ばれる硬いカプセル状の構造に収められており、母体がこれを運んだり隠したりすることで、高い生存率を誇ります。
●世界での生息状況
世界には約4,600種のゴキブリが存在しますが、そのうち家屋に侵入するのはごく一部の種(約30種)です。熱帯地方などには、より大型でカラフルな種もいます。
