ゴールデンステイト・ウォリアーズは、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンらを中心に、2015年に40年ぶりにリーグの頂点に立った。さらにケビン・デュラントを加えた17、18年に連覇。その後デュラントの退団やトンプソンのケガでチームは一時的に弱体化したが、若手が躍動した22年に4年ぶりの頂点に立ち、黄金期を築いた。
ただ、ウォリアーズ生え抜きのグリーンは自身のポッドキャスト『The Draymond Green Show』で、22年のチームはタイトルの期待は全くなかったことを明かした。
「正直に言うと、勝てる見込みは全くないと思っていた。プレーオフに入ったら、ボコボコにされるだろうと思っていた」
ウォリアーズはこの年のレギュラーシーズンでウエスタン・カンファレンス3位の53勝をマーク。もっとも、首位のフェニックス・サンズとは11ゲーム差をつけられるなど、過去の優勝時と比べて絶対的な強さに欠け、普段は強気のグリーンも危機感を抱いていた。
「(カリー、トンプソンと)一緒にプレーする時間がほとんどなかった。だからプレーオフに入って、『まあ、プレーオフに来たからやるか。誰も俺たちのこと見たくないだろうけど、とりあえずやるか』って感じだった」(グリーン)
グリーンは、ウォリアーズが1回戦でニコラ・ヨキッチ率いるデンバー・ナゲッツに蹴散らされると確信しており、カンファレンス準決勝の中盤に予定されていたF1マイアミGPに行くことを承諾していた。
「F1マイアミに関わっている親友から『初開催だから来てほしい』と言われてね。俺は『プレーオフで勝てるわけがないから、F1に行くよ』って返したんだ」とグリーンは振り返る。
ところが、プレーオフが始まるとウォリアーズはナゲッツを圧倒。チームを引っ張ったのは3年目のジョーダン・プールで、第1戦で5本の3ポイントを含む30得点をマーク。ディフェンスでもヨキッチに自由を与えず、123-107で快勝した。
この試合で、グリーンは「このチームなら優勝できる」と確信したという。
「第1戦の後に友人に電話して、『F1には行かない。俺たちはチャンピオンになる』と言ったんだ。そしたら『3日前には負けるって言ってたじゃん、どういうことだ?』って驚いてたけど、俺は『見た目はそうでも、このチームなら勝てる。チャンピオンになる』って伝えた」
波に乗ったウォリアーズはナゲッツを4勝1敗で蹴散らし、カンファレンス準決勝で第2シードのメンフィス・グリズリーズを4勝2敗、そしてカンファレンス・ファイナルでダラス・マーベリックスを4勝1敗で下した。
ボストン・セルティックスとのファイナルでは一時1勝2敗と劣勢を強いられたが、カリーの活躍や、アンドリュー・ウィギンズが攻守で抜群の存在感を放ち、第4戦から3連勝を飾ったウォリアーズは、フランチャイズ7度目の優勝を果たした。
グリーンは、優勝を確信した理由についてチームの厚みと多様性を挙げた。
「俺たちは優勝できるとわかっていた。いろんなラインナップが使えるんだ。ビッグラインナップ、スモールラインナップ、シューティング、ディフェンス……相手によって使い分けられる。それがプレーオフで大きな差を生むんだ」
ファイナル終了後にスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)も「今回の優勝は“最もあり得ないもの”」と評した。百戦錬磨の指揮官ですら予想できなかった、まさに“サプライズ優勝”だったと言えるだろう。
構成●ダンクシュート編集部
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