最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル

「スノーボード・ハーフパイプ」競技の見どころ―ミラノ・コルティナ2026オリンピック

ミラノ・コルティナオリンピックの観戦をより楽しむために、競技の特徴や見どころポイント、ルールなど、スノーボード・ハーフパイプの基礎知識をつけておこう。

■スノーボード・ハーフパイプ(HP)とは? そのおもしろさ

「高さ×技術×スタイル」が融合した芸術

スノーボード・ハーフパイプは、巨大な半円筒状の斜面の左右の壁でエアを繰り返しながら、トリックの難易度・高さ・完成度・全体の流れなどを総合評価で競う競技だ。単に高く跳ぶだけではなく、どれだけ高く、どれだけ難しい技を、スタイリッシュにメイクし、よどみない流れでつないで美しい一本のランに仕上げるか。ハーフパイプは「高さ×技術×スタイル」の総合芸術でもある。コースは国際基準で壁の高さ約22フィート(約6.7m)、全長は約160〜180m。選手はそのなかで5〜6ヒット前後の技を連続して入れていく。

ここ数年はトリックの進化が著しく、回転数やひねりを複雑に組み合わせたダブル・トリプルコーク級が“当たり前”になりつつある一方で、ジャッジは単なる難度だけでなく、高さ(Amplitude)、トリック構成の多様性(Variety)、滑り全体の流れ(Flow)、そして着地の確実性(Execution)を重視する。つまり、「ただ難易度の高い技を入れる」だけでは勝てず、「どれだけ高く(大きく)、スタイリッシュに、完成度高く滑り切る」が勝負の分かれ目となる。

また、ハーフパイプは気温・雪質・風の影響を強く受ける競技でもあり、その状況の中で高さを落とさず攻め切れるか、戦略的に構成を組み替えられるかといった“勝負の巧さ”も、五輪では重要な要素になる。観戦時は、どれだけパイプのリップから抜けているかの高さ、トリックの難度、キレとスタイル、ヒットとヒットのなめらかなつなぎ、そしてラン全体の流れと完成度に注目したい。ミラノでは、さらに進化した高さと難度、そして“攻めるか、まとめるか”という心理戦も興味深い注目点だろう。

■動画で実際の様子を見てみよう!

https://youtu.be/D2OADovtpWY?si=f2va_PW-qlyeKroY

ミラノ・コルティナオリンピックならではの着目ポイント

最大の見どころは、やはり、いま世界最強とも言われる日本勢の頂上決戦だろう。W杯やX Gamesで表彰台独占を続ける実力者たちの激突は、五輪でも史上最高レベルの戦いを生みそうだ。北京五輪の王者・平野歩夢は代名詞の巨大な高さと完成度の高い連続技にさらに磨きをかけ、今シーズンのW-CUP開幕戦(中国)で優勝、変らぬ圧倒的な強さを見せつけた。W杯通算8勝目。

戸塚優斗が2位、W杯3季連続種目別制覇中の平野流佳が3位となり、日本勢が表彰台を独占。決勝に進出した14名のうち半分が日本人と驚異的な強さだ。W-CUP開幕戦で勝利した平野は「まるでオリンピックのような緊張感で激しくタフな戦いだった」とコメントした。この言葉に象徴されるように、日本人同士が互いを押し上げ合う熾烈な争いこそ最大の見どころとなりそうだ。

Ayumu HIRANO, JPN, Yuto TOTSUKA, JPN, Ruka HIRANO, Photo: Li Runsheng

■スノーボード・ハーフパイプの試合形式とジャッジ方式

予選から決勝まではこのような流れで争われる。

〈予選〉全員が2回ずつ滑り、高い方の得点を採用し順位を決め、上位12名が決勝へ進出

〈決勝〉全員が3回ずつ滑り、最も高い得点を採用し、最終順位を決める

予選は抽選によって滑走順が決まる。2本滑って合計点ではなく高い方の得点が採用されることがポイントで、1本目は失敗しても、もう1回チャンスがある。ただし、1本目で高得点を得た選手は2本目に失敗しても決勝進出の可能性は担保されているため、精神的に楽になる。

決勝は3回チャンスがある(W杯は2回)。そのため、メダルを狙う選手は一か八かのトリックに挑んでくるケースが多い。なお、決勝は予選下位の選手から順番に滑るため、予選上位の選手は全体の展開を見極められるので、その点で有利だといえる。

この種目は、技の難易度、完成度以外に、独創性や革新性という観点からも採点されるのが大きな特徴。一方で、空中での動きだけではなく、技と技のなめらかなつなぎも重要であるため、パイプのR面を板で的確に捉えて滑走する必要がある。

*当日の天候などにより試合形式、順位決定形式が変更になる可能性あり

配信元: STEEP

あなたにおすすめ