鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。
これはA駅からC駅の通勤区間の定期券をそのまま買うのではなく、途中までのA駅~B駅、B駅~C駅という2つの定期券をそれぞれ別に持つというもの。普通に考えればB駅での途中下車が必要になり、かえって面倒になるところ。ただしJR東日本のSuica、JR西日本のICOCAともに、2区間がそれぞれ明記された1枚のカード型定期券を発行してもらえるので、心配は無用である。
モバイルSuicaでも分割定期は可能だ。通常の定期とは申し込み方法が異なるが、ネット上では一般の方たちが実践した様子が多数紹介されている。こうしたサイトをマニュアル代わりに手続きを進める人は多いようだ。
肝心なのは、分割することでどうお得になるのかだが、利用区間によって大きく異なる。競合する私鉄が走っている地域などは、安い傾向にあるのだ。
例えばJRの東京~高尾間を例に挙げると、同区間の6カ月定期は13万7660円。それを東京~新宿、新宿~高尾という2つの定期券に分けた場合、3万270円+8万3160円=11万3430円となり、半年で2万4230円も安くなる。
とはいえ、定期券代を負担するのは、基本的には勤務先の会社だ。仮にいくら安くなったところで多くの方にはメリットがないかもしれないが、中には自己負担の会社や、通勤手当があっても上限金額が設定されているところがあるだろう。そうした職場に勤めている人は、活用しない手はない。
もちろん、いくら正規に認められているとはいえ、ルールの盲点を突いた裏技的な方法であるのは事実。みんながマネをすれば鉄道会社にとっては減収になるためアピールは全くしていないし、公式サイトで丁寧に説明されているわけでもない。それでも区間によっては、半年で数万円も安くなる分割定期。アナタの通勤区間はどうなってる? 知っておいて損はないはずだ。
(高島昌俊)

