『Road to THE NEW BEGINNING』後楽園ホール(2026年1月19日)
IWGPタッグ王座No.1コンテンダーマッチ ○海野翔太&上村優也vsタイチ&石井智宏×
海野&上村が30分を超える激闘の末に石井&タイチを破り、IWGPタッグ挑戦権を獲得。2・11大阪大会で王者Yuto-Ice6OSKARへの挑戦を決め、海野は激情を爆発させたうえで「ダサい俺とは今日でおさらばだ」と覚悟を決めた。
“Knock Out Brothers"Ice&OSKARが1・5大田区大会で昨年のWORLD TAG LEAGUE覇者・ザック&大岩との“タッグ頂上対決"を制し、2度目の防衛に成功。試合後、海野&上村と石井&タイチが挑戦を表明した。Iceが「てめえらでやり合って、勝ったほうが挑戦してこい」と要求したことで、この日の次期挑戦者決定戦が行われることになった。
Ice&OSKARが実況席に座る中、開始のゴング。まずは石井&タイチが厳しい攻めで新世代コンビに貫録を見せつける。タイチがハイキックでをカウンターで見舞って海野は前のめりにダウン。石井は逆水平をノド笛にぶち込む。タイチはステップキック連打、ミドルキック連打と蹴りまくると、「返してみろガキ!」と絶叫。海野が蹴り足をキャッチしてもケサ斬りチョップを連発した。
海野は起死回生のドロップキックで反撃すると、上村がタイチをアームロックで絞め上げるなど巻き返しを図ったが、カンヌキスープレックスはタイチが決めさせず。ジャンピングハイキックを見舞っていく。デンジャラスバックドロップが不発に終わっても、海野&上村のダブルバックドロップを阻止。石井も海野の延髄斬りを上村に誤爆させたが、タイチのフロントハイキックは石井に誤爆した。
すかさず海野がスイングDDTでタイチを突き刺し、コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターを敢行。間髪入れず上村がダイビングボディプレスを投下した。石井がカットに飛び込んでも、海野&上村はダブルバックドロップで返り討ち。上村がタイチに高角度ジャーマンを決めたが、タイチはキックアウト。カンヌキスープレックスを阻止し、デンジャラスバックドロップで突き刺した。上村も意地で3カウントを許さない。「タイチ!」コールをかき消すように延髄斬りを放った。
今度は海野と石井がラリアット合戦で火花。石井が強烈なエルボーをフルスイングしてねじ伏せる。雪崩式ブレーンバスターを敢行し、海野が正面飛びドロップキックで反撃しても、ショルダータックルをぶちかまし、ジャーマン、ラリアットの猛攻に出る。ここで上村が飛び込み、海野とのダブルドロップキックがさく裂。上村がダブルアームスープレックスで石井を投げ、タイチが顔面蹴りを見舞っても、海野がラリアットを振り抜く。頭をコーナーに何度もぶつけて鼓舞すると、串刺しランニングニーで突っ込んだが、石井がキャッチ。エプロンのタイチがジャンピングハイキックで加勢すると、石井がパワーボムで叩きつけた。
すかさず石井がラリアットで海野を吹き飛ばし、垂直落下式ブレーンバスターによる仕上げを狙ったが、海野がDDTで切り返した。上村が飛び込むと石井の頭突きを食らっても頭突きで応戦。張り手で棒立ちにさせると、海野がストライクニー、パワーボムの猛攻に出る。「石井!」コールの大合唱の中、石井が頭突きやショートレンジラリアットを見舞ったが、海野はカウンターのラリアットで応戦。ストライクニーをぶち込むと、Second Chapterの構えに入った。
石井が阻止した次の瞬間、タイチが飛び込んでエルボーをさく裂。天翔十字鳳を海野がキャッチし、延髄斬りで反撃しても、エメラルドフロウジョンで叩きつける。次の瞬間、石井がスライディングラリアットをお見舞い。上村が飛び込んでも石井がショルダースルーで撃退。タイチがIceばりのポーズを決めると、タイチのミドルキック、石井のパイルドライバーを立て続けに決める合体技で勝負に出た。
続く石井の垂直落下式ブレーンバスターは上村が急行して決めさせず。フランケンシュタイナーで吹き飛ばす。タイチがケサ斬りチョップを連発しても、カンヌキスープレックスで返り討ち。石井にはドロップキックを見舞うと、海野のラリアットと上村のドラゴンスープレックスによる連続攻撃を敢行。海野がラリアットを振り抜くと、Second Chapterを爆発させて3カウントを奪った。
30分を超える激闘を制した海野&上村がIWGPタッグ挑戦権を獲得。2・11大阪大会でK.O.Bと対決することになった。試合後、海野は「タイチさん、そして石井さん。本当にありがとうございました。また先輩の胸を貸してください」と感謝。上村も「タイチさん、一言言わせてください。負けたからっていつもネガティブになるけど、もうやめてください。強い新日本にはタイチさん、石井さん…若手からベテランまで必要です。次まだまだ俺たちで新日本プロレス盛り上げましょう!」と呼びかけた。
そして海野が「今日は海野と上村が勝ちました。次! 大阪、K.O.B。次の挑戦者は俺たちだ。Ice、OSKAR。今の率直な気持ちを聞かせてもらおう。リングに上がってくれ」と王者コンビに迫った。するとIce&OSKARが実況席から立ち上がってリング上へ。Iceが「おめえら、ハイになるな。石井とタイチとやって、さらに強くなったか? 今までで一番強いてめえらと一緒にハイになろうか。おめえらはよ、何も考えなくていい。ただ感じろ。レッツ・ゲット・ハイ!」と呼応した。
K.O.Bが去ると、上村が「海野さん、後輩に先越されて、ファンからブーイングされて、悔しくねえか? 悔しいだろ? 俺はメチャクチャ悔しいぞ。この逆風を俺たち追い風にしてやろうぜ。俺たちが俺たちで変えてやろうぜ」と額を押しつけながら海野に迫った。
「後輩に置いてかれて、ブーイング受けて、悔しくないわけないだろ! 寝ることもできずに悩みに悩んで、ずっと悔しい思いしてたんだよ。このまま終わっていいわけねえだろ。この悔しい気持ちを、今まで味わったことない気持ちを全て大阪でぶつけよう。そのために一緒に戦おうぜ」と呼応。右手を差し出すと、上村も握り返した。
ここでようやく場内から「翔太!」コールが発生した。すると海野が激情を爆発させた。
「こうやってカッコつけさせてもらってるけど、本当は違って、俺自身クソダサいんだ。笑いが起きても、ブーイングが起きても、俺はカッコよくも何ともない。汗水たらして泥水すすって頑張ってるヤツの方がカッコいい。ただ、勘違いしないでほしい。俺は親父の七光りでも何でもない。入門してから父親のコネなんか1ミリも使ったことない。そんなもんこのプロレス界には通用しない。プロレスラーになることを目指して、悔しい思いをたくさんして、ヤングライオンとしてデビューして、やっと海外に行って、帰ってきて、順風満帆にいかずにブーイングを浴びて、笑われて今日に至ってる。でも、そんなダサい俺とは今日でおさらばだ。悔しい思いをしてきて、ふがいない自分をみんなに見せてきて、ブーイングをたくさん浴びて、それでもついてきてくれてるファンがいて、サイン会で毎回笑顔で来てくれて、地方にまた来年も来てねって来てくれる一人一人のファンがいる。そういう人たちを大事に、今この場にいる後楽園ホールのみなさんを大事に、プロレスを愛してくれる皆様を愛して、俺はこれからも戦っていきます。悔しい思いをたくさんしてきたからこそ今言える。たくさん笑って笑って楽しもうぜ! プロレスを!!」
そう海野は胸の内を吐露して後楽園大会を締め。リングサイドのファンとたっぷり交流してから「ありがとうございました!」の叫びとともに上村と二人でバックステージに消えた。
K.O.Bには昨年10・13両国大会で敗れて以来、4ヵ月ぶりの再挑戦。昨年暮れのWORLD TAG LEAGUE公式戦でも敗れており、三度目の正直での雪辱戦となる。覚悟を決め、精神的に吹っ切れた海野は上村とともにタッグの頂を勝ち取りにいく。

