米スポーツ専門局「CBS Sports」電子版が、今季のメジャーリーグの特別企画を実施。「10個のストーリーライン」なるタイトルで「アノ選手はこんなふうになりそう」といった「予言のような記事」を掲載している。日本の週刊誌の新春企画でよく見かけるヤツだ。
年始のネタ探しの難しさはアメリカも同じようだが、その中には日本のメディアではあまり大きく取り上げられていない選手が含まれている。シカゴ・カブスの鈴木誠也だ。
〈2026年オフのエリート・フリーエージェント選手となるのは、タイガースのタリク・スクバル、ヤンキースのジャズ・チザム、日本人メジャーリーガーではカブスのSeiya.suzukiだろう〉
これがその「予言」なのだが、鈴木の契約は5年8500万ドル(約93億5000万円、レートは当時)。長期契約が満了するのは今季終了後であり、一般的なメジャーリーグのやり方に従えば、シーズン中に球団と鈴木サイドの交渉が始まる。金銭面などで折り合いがつかなければ、その時点で球団はトレードに動く。
ここで思い出されるのが、2022から年結ばれた契約の内容と「現在の鈴木の評価」だ。まず契約内容だが、鈴木にはトレード拒否権がある。
「カブスは強打の外野手カイル・タッカーを引き止められませんでしたが、今オフのFA市場で去就が注視されていた大型内野手アレックス・ブレグマンを、5年総額1億7500万ドル(約274億円)で獲得しました。カブスはまだ補強を続けるようです。その結果次第で、鈴木の処遇は変わってきます」(現地記者)
「処遇」とは、鈴木が守備に就くのかどうかだ。メジャーリーグの守備指数では、鈴木の守備力は「ワーストクラス」となる。
「昨シーズンからは、DHのレギュラーという扱いですね」(前出・現地記者)
昨シーズンは32本塁打に103打点と、メジャーリーグでのキャリアハイだった。一時はナ・リーグ打点王のトップを走っていたが、後半戦に失速して、打率は2割4分5厘、出塁率3割2分6厘は過去ワーストとなってしまった。打撃に専念するDHとしては、物足りない数値である。
「鈴木はシカゴでは、けっこうな人気選手なんです。キライな食べ物を聞かれてアイスクリームと答えたり、『自信をつけるため、鏡を見て言い聞かせる』と言ったり。マジメな表情で子供みたいなことを言うので、ファンのウケはいいんです」(前出・現地記者)
鈴木のWBC出場が叶えばDHには大谷翔平が入るため、外野守備に就かなければならない。無難にこなすことができれば、米メディアの予告通り、「コメントが面白いエリートFA選手」となるだろう。
(飯山満/スポーツライター)

