モビリティリゾートもてぎでMotoGP第17戦日本GPのMoto3クラス決勝が行なわれた。勝利したのはダビド・ムニョス(LIQUI MOLY Dynavolt Intact GP)だった。
Moto3クラスには日本人ライダーが2名参戦。多くのファンが集う母国戦で、古里太陽(Honda Team Asia)が2列目5番グリッドと好位置を確保。山中琉聖(FRINSA - MT Helmets - MSI)は11番グリッドからのスタートだ。
なおもてぎは初日、2日目と比較すると少し涼しくなり、気温25度、路面温度35度というコンディションでスタート時刻11時を迎えた。
全17周で争われる決勝が始まると、先頭はポールシッターのホセ・アントニオ・ルエダ(Red Bull KTM Ajo)がキープ。古里はまずまずのスタートを切って前を狙ったものの、序盤コーナーのポジション争いの中で、7番手まで下げてしまった。
オープニングラップを終えた時点ではルエダがトップだったが、2番手を走るジョエル・ケルソ(LEVELUP-MTA)が追い抜きを狙い始めた。ルエダは2周目にケルソに先行を許してしまうと、すぐにムニョスにも抜かれてしまった。
前評判ではルエダ優勢と見られていたが、序盤の彼は苦しい状況が続きなかなかペースが上がらない。そうした中、マキシモ・キレス(CFMoto Aspar Team)にも抜かれ、4番手までポジション落とした。
先頭集団自体のペースが上がらない中、トップも入れ替わっていき、5周目以降はバレンティン・ペローニ(Red Bull KTM Tech3)に交代。古里はその集団内部を走っており、5番手や4番手でポジションを入れ替えながらのレースとなった。
なおコースの一部では、雨を示すレッドクロス旗が振られる場面があった。
また山中もライバルの接触などをうまく利用してポジションをあげ、7番手で先頭集団に食らいついた。
レース中盤6周目、先頭がムニョスに交代。古里はムニョスが逃げようとしているところに反応し、キレスやペローニを攻めたブレーキングで追い抜いて、2番手まで浮上してきた。
このまま先頭を狙いたい古里だったが、レース9周目のターン2でハイサイドから痛恨の転倒を喫してしまった。古里としては、母国戦表彰台の千載一遇の好機を逃す悔しい結果となった。
上位争いではムニョスが逃げ始めていて、後続に対して1秒以上の差を確保。2番手を走っていた古里の転倒もあり、ムニョスにとっては有利な状況だった。
ムニョスは2番手を走るペローニに対するギャップをその後も拡大。残り5周で2秒以上の大差を築いており、勝利に向けて残りラップを消化する体勢に入った。
残りラップでムニョスはギャップをコントロールしながら走り、悠々とトップチェッカーを受け、日本GPを勝利した。

