実はスペック的にも、細かい部分で1Sの方が優れている
では、何が違うのか改めてスペックを較べてみよう。

こうやって見る限りは、ほとんど同じに見える。念願の自社製チップX1や、ソニー製の0.68 inch Micro-OLEDディスプレイも同じ。つまり基本性能は同じはずなのだ。
一番の違いは視野角だが、その差はわずか2°。解像度は1920×1080から1920×1200に向上している。最大輝度は600nitsから700nitsに。それぞれの向上は小さいが、それらの積み重ねが効果を発揮しているのだろうか?
特に、筆者は距離を1mにした時の50インチ表示が良いと感じた。つまり、デスクの上に大型ディスプレイを置いている感覚だ。この表示サイズが興味深かったので、全部数値を表示して、表にしてみた(手作業でプチプチと調べたので間違いがあるかもしれない……)。

よく確認してみると、実はOneでは、1mの距離に置けなかった。
しかし、筆者の使い方だと、XREALはそれほど視差がハッキリと出ないので、どの距離に置いてもあまり「遠くにある」という感じがしないから、あまり変わらない。つまり、縦軸の変更はあまり意味がないように感じる。5つの画角で表示できる……というのがポイントだと思っていい。
というわけで、2mの距離でOneだと84インチ(おそらく1mに置けるなら42インチ)、1Sだと、100インチ。Oneと1Sを比較した時の、この差が大きいように思う。
使い方にもよるかもしれないが、筆者的には1Sが良いと感じた
ここまで論を展開してからいうのもなんだが、XREALは何と繋いでどんな使い方をするのか? でかなり感想が違うのかもしれない。筆者の場合はMacBook Proに繋いで外付けディスプレイとして使うか、iPhoneに繋いで横画面でコンテンツを楽しむという用途が中心だ。そういう用途だと、1Sで最大サイズにして見るのが一番いいという結論だ。

前述の通り、筆者はOne ProよりOneの方がいいと思うし、1Sの方がさらにいい。つまり1Sがベストだ。
さらに、Eyeを付けて6DoFにした方がいい。
Eyeなしの3DoFだと、細かい文字が見えなくて画面に顔を近づけた時に、仮想のディスプレイも頭と一緒に逃げてしまって、距離が近づかない。
Eyeを付けて6DoFにすると、顔を近づけても画面が空間に固定されているから、文字を大きく見ることができる。MacBook Proの外部ディスプレイとして使う時に便利だ。というか、外部ディスプレイとして使うなら、これが必須だ。
そんなわけで、1SとEyeの組み合わせで、筆者は初めて「原稿を書く時の外部ディスプレイとして仕事に使える」と思ったというわけだ。

写真を加工したりセレクトしたりといった作業であれば、より圧倒的に大きな仮想の画面サイズを活用できるVision Proが必要だが、資料を見ながら原稿を書くならXREAL 1S+Eyeは使える。Vision Proよりずっとコンパクトだし、出張時の荷物にもならない。安価でもある(Vison Proと比べれば)。
というのが、現時点での結論。XREALはこれからもどんどん進化していくと思うから、また新しい製品が出たら、変化するかもしれないが。
(村上タクタ)