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レッドブルF1降格人事から盛り返すローソン、“再昇格”への関心は低い?「頂点を目指すチームを決める必要はない」

レッドブルF1降格人事から盛り返すローソン、“再昇格”への関心は低い?「頂点を目指すチームを決める必要はない」

F1アゼルバイジャンGPでレーシングブルズのリアム・ローソンは、キャリアベストとなる5位フィニッシュ。レッドブルからわずか2戦で降格となった今年初めの苦境から立ち直りつつある。しかし再びシニアチームに戻ることが自身の絶対的な目標ではないという。

 ローソンは小雨と風で6回の赤旗中断が発生したアゼルバイジャンGPの予選で3番手タイムを記録。レースではメルセデス勢に先行を許したものの、自身の後任としてレッドブルのシートを手にした角田裕毅を抑え込んで5位フィニッシュを果たした。

 レーシングブルズのアラン・パルメイン代表はローソンを、「終盤20周は完璧で、後続を完全に抑え込んだ」と称賛。レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコもmotorsport.comに対して次のように称賛した。

「非常に見事な戦いだった。我々はユウキにピットストップ前のインラップで飛ばすよう指示した。我々の目標はローソンの前に出ることで、それは成功した」

「しかし明らかにタイヤが十分に温まっておらず、ローソンはその隙を突いてオーバーテイクした。ふたりの間には本当に見事なバトルが繰り広げられた」

「ふたりとも速くて、ユウキが時折0.1秒差まで迫るシーンもあったが、これは(レッドブル傘下の)2チームが競争関係にあることを示している」

 ローソンの後ろ6位でアゼルバイジャンGPを終えた角田にとっては、レッドブル所属後ベストリザルト。一方でそのシートを失ったローソンにとしては、厳しい決定を下した陣営にある意味一矢報いることができた。

 レッドブルは2025年に向けて5年目の角田よりも、高いポテンシャルを見込んで経験の浅いローソンをシニアチームに昇格させる方針を固めた。しかし開幕戦オーストラリアGPと第2戦中国GPでは最下位付近に沈んだことで一気に方向転換。前述の通り角田がシニアチーム行きの切符を手にした。

 ローソンはレーシングブルズに戻った後も苦戦を強いられ、復帰後9戦ではトラブルに2度見舞われたものの新人のアイザック・ハジャーに予選で1勝8敗。レースでもペース不足が目立ち、接触も多かった。

 しかしローソンは徐々に調子を取り戻し、予選ラップでハジャーに肉薄。オランダGPでもウイリアムズのカルロス・サインツJr.との接触で順位落とすまでは、トップ8フィニッシュも十分に見えていた。

 現在ローソンは計30ポイントを獲得してドライバーズランキング13番手。レーシングブルズのコンストラクターズ6番手にも貢献している。

 2026年のドライバー市場が白熱する中でローソンはレーシングブルズ残留に向けて好調な走りを見せている一方、レッドブルの来季セカンドシートを角田かハジャーのどちらかが手にするかが注目を集めている。ローソンはそのシート争いの中にはいないが、シニアチームへの復帰はもはや彼の夢ではないようだ。

「特に17歳でジュニアドライバーとしてレッドブル陣営に加入してから、長い間レッドブル・レーシングへの道だけを考えていた。そこが僕の未来だと信じていた」

 アゼルバイジャンGPの記者会見でローソンはそう語った。

「おそらく……目的を忘れたわけじゃないけど、目標の大部分を占めていた。今は一歩引いて、目標は常に勝利と頂点に立つこと、それがどのチームか決める必要はないと分かりやすくなった」

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