同学年の村上宗隆のメジャーリーグ挑戦が正式に決まると、にわかに「その気になり始めた」選手がいる。
「大勢は大丈夫か」
そう囁かれている巨人・大勢だ。
3月に行われるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場予定の大勢に対し、チーム内外からそんな声が日増しに大きくなっている。ケガのリスクはもちろんだが、問題はそこではない。
「眠っている子を起こさないか、ということだ」
さる球界OBはそう言う。いったいどういうことか。
「WBCに出場するような選手は、猫も杓子もメジャーリーグ移籍の希望を隠さないからね。大勢は将来の夢としてのメジャー挑戦を口にしたことはあっても、具体的にポスティングのようなことは何も言っていない。でも侍ジャパンに加われば、感化される可能性は大いにあるよ。昨年、中継ぎとして無失点記録を更新した阪神の石井大智もメジャー挑戦を口にしていているしね。48ホールドで最優秀中継ぎのタイトルを獲得し大勢がイッキに『俺も』となっても不思議ではない」
事実、サイドハンドから160キロ近いストレートを投げ込む大勢に対し、メジャーリーグ関係者の評価は高いという。メジャーリーグを取材するスポーツライターが言うには、
「前回のWBCで、メジャーの評価が高かったですからね。変則だし、落ちるボールがある。当然、クローザーもできるし、今回のWBCで活躍すれば、一気に『候補』となる可能性は大。メジャー球団が獲得に乗り出すことでしょう」
そんな状況を踏まえ、球団内で懸念されているのは、
「大谷翔平から『メジャーでも通用するよ』なんて言われたら、その気になるでしょう。誰かお目付け役がいればいいですが、いませんですからね。そこが心配で…」
中継ぎ、抑えで使える大勢は、巨人にとって欠かせない存在。メジャー熱に感化されずに帰ってきてほしい…チームのそんな願いは、大勢の耳にどれほど届くか。
(阿部勝彦)

