繰り返される「好きって言って」
彼氏であるTさんとの関係は、傍目から見れば順調そのものでした。週末にはデートを重ね、記念日も欠かさず祝い合う。ただ、日常のやり取りには、いつも同じパターンがあります。Tさんは頻繁に「好きって言って」「俺のこと、ちゃんと好き?」と確認してくるのです。最初は可愛らしいと思っていたその言葉も、次第に重荷に感じるようになっていきました。
ある夜、仕事で疲れて帰宅した私のスマホに、またいつものメッセージが届くのです。「今日も会えなくて寂しい。好きって言ってくれたら元気出る」。私は少し考えてから、思い切って返信しました。「今回は、Tさんが先に言って」と。
すると、数分後に届いたのは、親指を立てたスタンプがたった1つだけ。言葉は、何もありませんでした。
見えてきた"一方通行"の正体
そのスタンプを見た瞬間、なんだか腑に落ちない気持ちになりました。私はいつも彼の求めに応じて「好きだよ」と伝えてきたのに、彼からその言葉を聞いた記憶がほとんどないことに気づいたのです。思い返せば、デートの行き先も、食事のお店も、すべて彼が決めていました。私の希望を伝えても、「それより俺が見つけた店があるんだ」と流されてしまうことばかり。
翌日、冷静になった私は、彼に正直な気持ちを伝えることにしました。「私ばっかり好きって言ってる気がする。たまには言ってほしいな」。既読がついたのは数時間後。返ってきたのは「そういうの言われるとプレッシャーなんだよね」という一文でした。
