大の里よ、お前もか。
大相撲初場所10日目で横綱・大の里は西前頭四枚目の熱海富士に取り直しの末に押し出され、横綱となってから初の3連敗。これで6勝4敗となる大失態を晒してしまった。
先場所は優勝争いを繰り広げながら、千秋楽を「左肩鎖関節脱臼」のため休場しており、このまま連敗が続けば2場所連続休場の可能性が出てくる。
「確かに先場所に痛めた左肩の影響があるでしょうが、土俵に上がっている以上、言い訳は許されませんよ」(相撲協会関係者)
師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)以来、8年ぶりの日本出身横綱として、勝ち続けることが期待されている存在だが、日本出身力士は横綱に昇進すると、判で押したように故障で引退に追い込まれるケースが続いている。
二所ノ関親方は2017年の初場所後、1998年5月場所後の若乃花以来、19年ぶりに横綱に昇進。2003年1月場所後に貴乃花が引退してから途絶えていた日本出身横綱の誕生に沸き立ったが、昇進後の3月場所で優勝して以降、左上腕などのケガに苦しんで休場を繰り返し、在位わずか12場所で引退を余儀なくされた。この間の成績は36勝36敗97休だった。
全盛時の貴乃花や若乃花も、故障で土俵を去っている。左肩に傷を抱える大の里も、悲劇の連鎖を受け継いでしまうのか…。相撲担当記者が言う。
「今の大相撲は年6場所に加え、巡業もある。日本相撲協会の大看板である横綱としては立場上、なかなか休みづらいわけです。今場所の大の里は、本来なら左肩のケガを完全に治してから土俵に上がりたかったはず。ある程度は無理しているでしょう。長く休むと横綱審議委員会から『激励』が飛んできますから。土俵に上がりながら治すしかないのですが、難しい部分もある。日本出身横綱に対する期待はかなり大きいし、見えないプレッシャーはあると思いますよ」
令和の大横綱になるため、悲劇の連鎖はなんとしても断ち切らねばならない。
(阿部勝彦)

