レーシングブルズが、ニューマシンVCARB03をイモラ・サーキットでシェイクダウンした。アービッド・リンドブラッドがドライブしている際にコースオフしてしまったため、周回数はわずかに2周。しかし多くの写真が撮影されており、そこからは新世代F1マシンの特徴のいくつかが垣間見える。
まず目を惹くのは、ドライバーのヘルメットの上、ロールフープ部分も形状だ。大きい。ここ数年のF1マシンでは、見られなかった形状の開口部(インダクションポッド)である。
通常この部分には、三角もしくは丸い形状が採用され、その開口部からはエンジンに空気が送られ、燃焼に使われる。しかしこのVCARB03のインダクションポッドは逆台形のような格好になっていて、通常の3倍くらいありそうだ。
これにはいくつかの可能性が考えられる。
ひとつは、今季デビューするレッドブル・パワートレインズがフォードに支援を得て開発したパワーユニット”DM01”が、燃焼に多くの空気を必要としているということだ。
またもうひとつは、機器冷却用の空気も、このインダクションポッドから取り入れているのではないかということだ。よく見ると、ロールフープの形状に合わせて、このインダクションポッドは三分割されており、例えば中央の三角形の部分を通った空気はエンジンへ、その両側は冷却用に……と分けられているかもしれない。サイドポンツーン前端の開口部が薄く横に長いことを考えると、この説もあるのではないかと思える。
このアイデアは、実はこのVCARB03が初めてではない。例えばレッドブルは2024年のRB20で、コクピット横に開口部を設け、ここから空気を取り込んでいたことがある。これと同じような考え方であろうか。
しかしこれだけロールフープの部分が巨大だと、リヤウイングへ向かう気流を阻害してしまっているのではないかと疑問に思ってしまう。しかしそれよりも、サイドポンツーンのデザインにおける自由度を高めることの方を優先したということであろうか。
そのサイドポンツーンは、昨年までのトレンドであるダウンウォッシュ型を踏襲。下部の絞り込みは、それほどキツくはない。
またグラウンドエフェクトカーではなくなったからということか、フロアが大きく前傾……大きなレーキ角が付けられているようだ。
フロントウイングは、翼端板のフットプレートが大きくなっているのは新レギュレーション通り。その上に取り付けられた空力付加物は非常にシンプルながら、FIAが削減しようとしてきたアウトウォッシュを生み出すような形になっているように見える。
さらに今季からはフロントウイングのフラップも動く”アクティブエアロ”が採用されるが、その稼働用と思われる機器が、フロントウイングメインプレーンの左右にそれぞれ置かれているのが確認できる。
サスペンションは、前後共にプッシュロッドを採用。リヤをプッシュロッドにしたのは、ディフューザーを設ける空間を確保するという狙いがあるからだろう。
ただ今回明らかになったVCARB03の姿は、いわばバージョン1。今後テスト等を経て、開幕までに大きく変貌を遂げるだろう。そしてその時、ロールフープ部分の形状は一体どうなっているのだろうか?

