画面に映った謎のフォルダ名
その日、Tさんは溜まっていた仕事のファイルを整理していました。私はソファに座りながら、スマートフォンで動画を見ていたのですが、ふと顔を上げたとき、彼のパソコン画面が目に入ったのです。
デスクトップに並ぶフォルダの中に、見慣れない名前がありました。「プロジェクト:K」それは私の名前でした。一瞬のことでしたが、確かにそう読めました。仕事のファイルだろうかと思いましたが、彼の仕事内容で私の名前が出てくるはずもなく、小さな疑問が胸に残ったのです。
冗談で聞いてみたら
気になりながらも、深く考えすぎかもしれないと思い直しました。けれど、やっぱり気になる。意を決して、軽い調子で聞いてみることにしたのです。「ねえ、さっきの画面に私の名前みたいなの見えたんだけど、何あれ?」
すると、Tさんの手がぴたりと止まりました。振り返った彼の顔は、明らかに動揺しています。「え、見えた?」「うん、プロジェクトKって」。彼は何か言いかけては口をつぐみ、しばらく黙り込んでしまいました。その様子に、私のほうがだんだん不安になってきたのです。
