高市早苗首相が1月23日に衆議院を解散し、27日に総選挙が公示される。これに伴い、2月8日に投開票が行われるが、突然の解散劇に、スポーツ界はマスコミ各社を含め、頭を抱える状況となっている。なにしろ2月8日はスポーツイベントが目白押しとなっているからだ。ある放送関係者は吐き捨てるように言う。
「2月6日から22日まで、ミラノ・コルティナ冬季五輪が開催されていますからね。8日夜にはメダルが期待できるスノーボードなどの放送を予定している局は多いけど、さすがに選挙特番に差し替えなくてはいないですからね。頭の痛い話ですよ」
同日は日本でもファンが多い、アメリカンフットボールの最大イベントである、NFLのスーパーボウルが実施されるとあって、こちらにもなんらかの影響を及ぼしかねない。いやそれどころか、選挙のアオリでで中止が決まったイベントも多いのだ。
岡山県高梁市で行われる「高梁ふれあいマラソン」は投票所とレース会場が重なるため、取りやめることに。参加費は返金されることになった。
静岡県富士宮市の「富士宮駅伝」や、高市首相の地元・奈良県の斑鳩町で行われる「いかるがの里聖徳太子マラソン」も、選挙の影響で中止となった。
さらに、プロバスケットボールBリーグの宇都宮ブレックスが本拠地としている「ブレックスアリーナ宇都宮」が投票所であるため、この日の試合は中止、延期を発表する事態となっている。
Jリーグや格闘技K-1WORLD GPも予定されており、こちらもなんらかの影響を受けかねない。
スポーツイベント関係者が嘆く。
「日本の政治を左右する国政選挙とはいえ、あまりに急すぎる気がします。開催されるイベントは多いですが、選挙の影響で警備や交通規制対応が変わってくるでしょうね。主催者は対応に追われています」
一般紙、スポーツ紙の広告営業担当者も、こうボヤくのだ。
「選挙になると政党などが政策を訴え、広告を掲載してくれるケースがあるのですが、短期間で営業に回らなくてはいけない。大変です」
投票は国民の義務だが、今回の唐突ぶりは、様々なものを巻き込み、振り回している。その「損害」は計り知れない。スポーツイベントを心待ちにしている人が多いことを、忘れてはいけないのだ。
(阿部勝彦)

