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逸材フラッグが堂々の“聖地”デビュー!19歳にして大物感を漂わせる“NBAの未来”の3か月間を現地リポート<DUNKSHOOT>

逸材フラッグが堂々の“聖地”デビュー!19歳にして大物感を漂わせる“NBAの未来”の3か月間を現地リポート<DUNKSHOOT>

堂々たる“聖地デビュー”だった。

 ダラス・マーベリックスのスーパールーキー、クーパー・フラッグが現地1月19日、ニューヨークでのニックス戦でNBA選手として初めてマディソンスクエア・ガーデン(MSG)のコートに立った。

 昨年12月に19歳になったばかりのフォワードは、伸び伸びとしたプレーで18得点、7リバウンド、3アシストをマーク。個人スタッツに加え、114-97でニックス撃破に貢献した完成度の高いプレーぶりは印象的だった。

「最高だよ。素晴らしい雰囲気だし、ファンも本当に良い。とても特別な環境だね。楽しかったし、良い雰囲気の中で、良い試合ができたと思う」

 試合後の会見では事もなげにそう述べたが、驚いたのはその落ち着きぶりだ。“世界で最も有名なアリーナ”と称されるMSGではこれまで多くのスター選手が躍動してきた。コビー・ブライアント、レブロン・ジェームズなど、この場所でのプレーを特別視した大物は枚挙にいとまがない。

 ただ、高校、大学時代にもMSGで試合をした経験があるフラッグに必要以上の高揚は感じられず、良い意味で普段着のままに見えた。
 「アリーナ全体から違う種類のエネルギーを感じたのは事実だけど、自分としては落ち着いていることを意識していた。これまでプレーしてきた接戦の試合、終盤の厳しい場面をたくさん乗り越えてきた経験を生かして、冷静さを保つようにしていた。チームとしてまとまり、ハードにプレーしようとしただけだよ」

 試合中から終了後のメディア対応まで含め、常にリラックスしていた姿に大物感を感じたのは筆者だけではなかったはずだ。

 デューク大からドラフト全体1位でNBAの門を叩いたフラッグは、ここまで前評判通りの力を見せつけている。

 デビューから最初の18試合でも平均15.9点(フィールドゴール成功率45.1%、3ポイント成功率26.1%、フリースロー成功率79.3%)、6.4リバウンド、3.1アシストと上質だったが、徐々にプロの水に慣れると、その後の21試合では平均21.9点(同成功率50.0%、32.8%、83.0%)、6.3リバウンド、5.2アシストとオールスター級の数字をマーク。

 11月29日のロサンゼルス・クリッパーズ戦では35得点、12月15日のユタ・ジャズ戦では42得点をあげ、レブロンが持っていた18歳での1試合最多得点記録を塗り替えてみせた。 フラッグは身長206cmのサイズに、優れた瞬発力と身体能力、ボールハンドリング力を持ち、非凡なパスセンスも兼ね備えている。ドリブルで自分の得意なスポットに入り込む技術が完成度高く備わっていて、ストライドは大きく、フィジカルも強い。ジャンパーを打つのは右手だが、ドライブから左手でフィニッシュする場面の方がより自然に見えることも多い。

「(フラッグの)バスケIQは飛び抜けている。ジェイソン・キッドHCをはじめとするコーチ陣が難しい状況でも起用し、経験を積ませているのも好感が持てる」

 NBAレジェンドのレジー・ミラーがそう評していた通り、コート上でのインテリジェンスを感じさせるプレーも数多い。現時点での課題はシュートの安定性くらいだが、それでもロングジャンパーは今後十分に向上可能であり、シュートが入る日のフラッグはほとんどアンストッパブルな存在に見える。

 一方、所属するマーベリックスはニックスに大勝したあとでも、ウエスタン・カンファレンスで12位(18勝26敗)と苦しんでいる。

 主軸のカイリー・アービング、アンソニー・デイビス、デレック・ライブリー二世を欠くなど故障者続出とあって、オフェンシブ・レーティングはリーグ27位。特にアービング不在、ディアンジェロ・ラッセルの不振でポイントガード(PG)に大きな穴が空いたことが響いた。
  そんなチーム事情もあって、自身も現役時代は名PGだったキッドHCはシーズン序盤、鳴り物入りのルーキーをPGとして登用した。さすがに苦戦を強いられたが、まだNBAについて学んでいる段階でのこの経験がプラスに働いていることは、フラッグの言葉からも明らかだ。

「まず言えるのは、PGというポジションが担っている役割や責任の大きさを本当によく理解できたのが大きかった。それによってコート上での自信も増したし、違うレベルでフロア全体を見ることができるようになった。高いレベルでボールを扱うことにも、かなり慣れてきたと思う」

 2024年にはファイナルに進みながら、昨季途中にルカ・ドンチッチを放出して新たな方向に踏み出したマブズ。今季は苦しいシーズンになっているが、目先の勝利のプレッシャーがないなか経験を積める現状は、次代のフランチャイズプレーヤーの1年目としては悪い状況ではない。このままフラッグが成長し、アービング、デイビスがコンディションを取り戻せば、マブズの停滞はそう長くは続かないかもしれない。

 今後、フラッグがどこまで伸びていくかはわからない。元NBAプレーヤーで現『ESPN』アナリストのケンドリック・パーキンスは、レブロンとフラッグを比較していたが、それは少々時期尚早か。ただ、選手としてのタイプ的に、フラッグとレブロンには共通点が少なくないのも事実である。

 スーパースターになる選手は1年目から2年目にかけて大きな成長を遂げるもの。気の早い話だが、フラッグが1年後の今頃までにどんな選手に成長しているかは興味深い。そんな風に、近未来を楽しみにできる選手がまた現われたことを、現代に生きる私たちは喜ぶべきなのだろう。

文●杉浦大介

フラッグ、カニップルが2か月連続で月間最優秀新人賞を受賞!デューク大同期の躍動止まらず|NBA12月<DUNKSHOOT>

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配信元: THE DIGEST

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