2024年パリ五輪スケートボード男子ストリートで銅メダルを獲得し、これまで数々の国際大会で世界王者となった米国のナイジャ・ヒューストンが1月22日、自身のSNSを更新。昨年12月30日に頭蓋骨および眼窩(がんか)骨折の重傷からスケートパークで滑走する姿を公開し、復活劇が反響を呼んでいる。
命にかかわる大事故から23日後、絶対王者が元気な姿をみせた。ナイジャは滑走映像とともに、「スケートボードの上に戻って、精神的に落ち着いてきた。進むしかない。だからプッシュし続ける」と投稿。映像では、地面に置かれたミニレールにボードをかける様子も確認でき、完全復活とまではいかないものの、驚異的な回復ぶりを印象づけた。
ナイジャはこれまで、コンテストだけでなくストリート(街中)の最前線で命がけのチャレンジを重ねてきた。復活投稿には「戻ってきてよかった!」「早すぎる」「うれしい!」といった歓喜の声が寄せられた一方、絶対王者の大怪我がスケートボード界に与えた衝撃は大きく、一部米メディアでヘルメット着用の是非を問いかけるほど安全面を懸念する声が上がり議論を呼んだ。
ナイジャのSNSにはファンから「最高だね。でもヘルメットはどこ?」「ヘルメットしてよ、ナイジャ」「いつになったらヘルメットをしてくれるんだ!」といった、ヘルメット着用を求める複数メッセージが殺到した。これに対しナイジャ本人は即返答。「ヘルメットのコメントめっちゃ多い。みんなに俺はずっとハッキリ言ってきたと思うけど...子どもたちにはヘルメット着けろって言ってる! でも俺はストリートスケーターだから、ヘルメットは絶対に被らない!」と返信し、自身のポリシーを主張した。
2021年の東京大会から五輪競技として初採用されたスケートボードは、高難度トリックや見た目の派手な技で見る者を釘付けにした。また、ナイジャや五輪2連覇の堀米雄斗のようなスター選手の登場、中高生日本人スケーターの活躍もあり、じわじわ人気が高まり競技人口が増加。街中の縁石や階段、手すり、建造物などを使って滑走するストリートスケーターの姿も見かけるようになった。
絶対王者の復活で今後さらなる活躍が楽しみな一方、今回の大怪我が社会に投げかけた課題は小さくない。ストリートでのスケートボードの安全性をめぐる議論は、今後も続きそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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