ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピックに向けて、イタリアは世界中のアスリート、そして観客を迎える準備を終え、2月6日に開幕を待っている状況だ。
同国の副首相であり、インフラ・運輸相も兼務するマッテオ・サルヴィーニ氏は、ローマでのイベントに出席した際、「この五輪が、スポーツ界だけでなく、イタリア全体を助けることになる」と、この大会のために政府がこれまで投資してきた数多くの事業の意義を強調した。
同国の大手スポーツ紙『La Gazzetta dello Sport』が伝えたところによると、この2万2000平方キロメートルをカバーする「初の分散型五輪」の準備に費やされた経費の総計は35億ユーロ(約6510億円)に達したが、ボッコーニ大学とカ・フォスカリ大学の推計によれば、53億ユーロ(約9860億円)の経済波及効果を生み出すという。
イタリア企業340社が関与し、約3万6000人の新規雇用が創出された、「8年間にわたる昼夜を問わぬ絶え間ない厳しい作業」(サルヴィーニ氏)が展開された今回の事業に関しては、その詳細も明かされており、交通インフラは51件、スポーツ施設は47件の整備が実施された。
具体的には、エウジェニオ・モンティにちなんで名付けられたボブスレーコースの建設費が1億2480万ユーロ(約232億1280万円)で、わずか300日で完成。その際、樹木850本を伐採し、代わりに1万本を植え直したという。他の会場では、フリースタイルスキーに540万ユーロ(約10億440万円)、リヴィーニョのスノーパークに3580万ユーロ(約66億5880万円)。テーゼロ湖(トレント)にあるクロスカントリースキー施設の改修には1770万ユーロ(約32億9220万円)が費やされている。
さらに、コルティナのアイススタジアムには2220万ユーロ(約41億2920万円)、トファーネの「オリンピア」コースには140万ユーロ(約2億6040万円)、アンテルセルヴァ(ボルツァーノ)のバイアスロン施設には5880万ユーロ(約109億3680万円)、ボルミオのステルヴィオ・アルパイン・センターには3170万ユーロ(約58億9620万円)が投じられた。
選手が宿泊等で利用する「オリンピック村」については、コルティナでは377台のモバイルホームで1400床を確保し、これらは大会後に宿泊業界で再利用される予定。ミラノでは1700床が整備され(費用は1億4000万ユーロ=約260億4000万円)、大会後は提携学生寮となり、そのうち450床は月600ユーロ(約11万1600円)の優遇家賃で提供される。
また道路・交通整備では、ペルカ(ボルツァーノ)のバイパス整備に1億7100万ユーロ(約318億600万円)、コルティナの迂回路整備に2090万ユーロ(約38億8740万円)、ポンテ・マンツォーニ橋(レッコ)の複線化に3560万ユーロ(約66億2160万円)を投資。さらに10駅が改修され、ヴェローナ・アレーナのバリアフリー化にも2060万ユーロ(約38億3160万円)が投入された。
このような大規模な投資で準備を終えたイタリア各地への来訪者は合計で200万人、またテレビによる世界の視聴者は30億人が見込まれているというが、「世界95か国から3500人を超える選手が集まる」このビッグイベントの開催にあたり、サルヴィーニ氏は現在の複雑な世界情勢を意識し、「政治と外交のあらゆる場に、五輪精神が行き渡ってほしい。誰かが誰かを排除したり、遠ざけたりできるような時ではない」と訴えた。
さて世界からのゲストを迎える準備を終えたイタリアだが、競技においても開催国として恥ずかしくない結果を残そうと意欲的であると、五輪専門メディアの『inside the games』は伝えており、何人かの有望な選手が負傷で参加を断念しているものの、前回北京大会に獲得したメダル数17個(金2、銀7、銅8)を上回る「19個」に目標を設定。また報奨金は、パリ夏季五輪と同額で、金メダルには18万ユーロ(約3300万円)、銀メダルで9万ユーロ(約1700万円)、銅メダルに6万ユーロ(約1100万円)となることが、CONI(イタリア五輪委員会)から発表されている。
構成●THE DIGEST編集部
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