日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟の「許されないミス」で、日本がミラノ・コルティナ冬季五輪のボブスレー男子に出場できなくなった。日本は男子2人乗りでの出場を目指していたが、今大会は前回2022年の北京五輪と異なり、4人乗りの国際大会の成績と合わせて出場枠を決める方式に変更。連盟はこれを正しく把握しておらず、4人乗りボブスレーの遠征を行っていなかったのである。
「これまでいったい、何のためにやってきたのか…」
選手たちの怒りと落胆、やりきれなさは尋常ではない。
通常、こうしたミスが発生することは考えにくい。ではなぜ五輪出場権を逃すような、致命的なミスを犯してしまったのか。マイナー競技の統括団体の組織運営に詳しいスポーツジャーナリストは、次のように指摘するのだ。
「連盟や協会と名がつく、国内における統括団体でも、競技人口の少ないマイナー競技においては、専業で業務を行う職員がいません。定年を迎えた高齢者を除く大多数の人は、別に本業を抱えています。職員の数自体も少なく、競技よっては会長や理事長などの肩書を持つ『たったひとり』で運営していることも珍しくありません」
例えばボブスレー連盟よりも職員の人数が多い日本バドミントン協会ですら、2022年ジャパンオープンでは登録選手を別の選手と間違えてしまい、出場不可に。2023年にはシングルスで1名、2024年にも1組のペアが協会側のミスで国際大会を欠場する事態となっている。
「特に国際大会の場合、要項などは全て英文であることが多く、内容を正しく理解できていないケースがあると聞きます。民間企業や役所なら当たり前のダブルチェック、トリプルチェックなどの体制は、職員の少なさゆえに不十分なところが多い。バドミントン協会クラスの規模の組織でもミスが起きているため、競技人口が少ない組織ではその可能性がさらに高くなる。そういう意味では、起きるべくして起きた失態といえます」(前出・スポーツジャーナリスト)
こうした致命的ミスの犠牲となるのは選手たち。各協会とも組織内のチェック体制を改め、ミスを未然に防ぐマニュアルの整備を進めるべきかもしれない。
(滝川与一)

