飛行機の混雑状況を示す指標として用いられる「搭乗率」。国土交通省「令和6年度国内輸送実績」によると、2024年度の国内線の座席利用率は76.6%で、2023年の73.8%から2.8ポイント上昇。航空機の場合、採算ラインは大手航空会社が60%、LCCが70%と言われており、とりあえずそのラインはクリアしている。
ただし、これはあくまで平均のため、搭乗率の高い、常に込んでいる路線もあれば、ガラガラという路線も存在する。沖縄の石垣~宮古の離島路線は、搭乗率がわずか15.6%。つまり空席率が84.4%ということになる。
どちらも羽田や中部、関西、那覇からの直行便がある人気のリゾートアイランドだが、この2つの島の距離は120キロ。島民同士の往来はほとんどなく、島々を巡る旅行者もごく一部で、需要があるとは言い難い。両島の間に貨物線はあっても旅客を乗せるフェリーは運行しておらず、ANAが運航する1日1往復のフライトが唯一の交通インフラだ。
ちなみに2026年1月現在、使用されている機材は、座席数166のボーイング737-800。2024年度の平均搭乗率で計算すると、同路線の1フライトあたりの乗客は10人弱となる。機材の大きさを考えれば、ほぼ貸し切り状態だ。
利用者が少ないとはいえ、もしこの路線が廃止になってしまうと、一度、那覇まで北上しなければならないので極めて不便だ。同じ沖縄にある南大東島と北大東島の約13キロを15分で結んでいた路線は2024年7月で廃止となり、現在は那覇経由で約740キロも移動しなければならず、所要時間は乗り継ぎ込みで最短2時間25分となっている。石垣島と宮古島はまだ人口が多いが、決して他人事ではないだろう。
なお、路線別搭乗率ワースト2位は、札幌の丘珠空港と奥尻島を結ぶ便の44.4%。僅差のワースト3位が函館と奥尻島間の44.5%となっている。いずれも離島路線だが、この他も全体的に離島路線の搭乗率は低め。
一方、羽田発着で搭乗率が最も低いのは、能登の49.1%。2024年元日の能登半島地震の影響があることは間違いないが、以下は大館能代の56.1%、八丈島の59.6%と続く。
国土交通省のウェブサイトでは全路線の搭乗率が公開されているため、これをチェックして旅行先を探すというのもアリかもしれない。
(高島昌俊)

