
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(22)や「スパイダーマン」シリーズといったヒーロー映画の名手として知られるサム・ライミ監督。そんな彼の原点となった『死霊のはらわた』(81)は、限られた空間、少人数、そして極限状況というシンプルな構造を革新的な映像演出で昇華させ、ホラーの常識を覆し映画界に大きな影響を与えた一作だ。最新作『HELP/復讐島』では、逃げ場のない無人島で、人間の狂気と復讐心を炙り出していく。

ワールドプレミアの会場にはジャングルと砂浜をセッティングし、映画『HELP/復讐島』の世界観を表現。主人公リンダを演じたレイチェル・マクアダムスをはじめ、パワハラ上司・ブラッドリーを演じたディラン・オブライエン、サム・ライミ監督など豪華キャスト&スタッフが晴れやかな笑顔で登場した。

マクアダムスは、「ホラーやスリラー、それに心理サスペンス…いろんな要素が絶妙にミックスされた作品になりました。ちょっとダークなコメディ要素も効いているんです」と、様々なジャンルのおもしろさが混ざり合った本作の魅力を語る。「観ている人を、思いもよらない方向へ連れて行ってくれる。観終わって劇場の外に出た時に、『ああ、出しきった!』って心地よく疲れちゃうくらい、どっぷりとこの世界に浸ってもらえたらうれしい」と、本作で待ち受ける“大どんでん返し”は映画館で味わうべき体験そのものだと話した。

一方「正直、うまく言葉にできないんだけど…本当にすごい作品です」と興奮気味に話すのはオブライエン。「“観客と一緒に盛り上がれる映画”って、最近は少しずつ減ってきてる気がする。だからこそ、本当に特別な1本だと思っています」と、ぜひ劇場で復讐エンタテインメントを体感してほしいと熱弁する。

さらに、サム・ライミ監督は映画館での鑑賞体験について「劇場で味わうサスペンス。それは観客が一体となって、固唾を呑んでスクリーンを見つめる瞬間。恐怖や不安という感情は、不思議なことに他人と共有することで増していき、共鳴し合います。誰かの恐怖が、自分の恐怖になる。その濃密な一体感こそが魅力なんです。コメディのシーンも同様です。数人の笑い声が呼び水となり、劇場全体に波及していく」と語る。「見知らぬ者同士が同じ感情を分かち合い、共にカタルシスを味わう。このすばらしい体験の中に身を置けることこそ、私が映画作りを愛してやまない理由」と、自身の創作の原点についても明かしていた。

もしもパワハラ“クソ上司”と無人島で2人きりになったら…最悪な状況で2人の立場が次々と逆転していく先に待ち受けるものとは?予測不能なノンストップ復讐エンタテインメントから目が離せない。
文/編集部
