教室の隅で息をひそめていた日々
元々引っ込み思案で目立つのが苦手だった高校時代の私は、派手なグループには近づかず、休み時間は本を読んで静かにやり過ごしていました。
けれど、そんな私をわざわざ見つけ出しては絡んでくる女子がいました。彼女はクラスの中心的な存在で、いつも周りに人が集まっていて、その場の空気を支配するような子。ある日の昼休み、彼女は突然私の席にやってきて「ねえ、なんか面白いことやってよ」と言い放ちました。
周囲のクスクスという笑い声。私が困惑していると、「うわ、つまんね~」と大げさにため息をつかれ、その場を去っていったのです。たったそれだけのこと。でも、私の心には深く刻まれました。
自分を変えたいと思った社会人時代
高校を卒業し、地元を離れて就職した私は、少しずつ変わり始めました。きっかけは、職場の先輩からかけてもらった一言。「あなたの丁寧な仕事ぶり、ちゃんと見てるよ」。その言葉が、私に小さな自信をくれたのです。
それからは、苦手だった人前で話すことにも少しずつ挑戦するようになりました。資格の勉強を始め、休日には気になっていたヨガ教室にも通い始めました。誰かに認められたいというより、自分で自分を好きになりたかったのだと思います。
10年という月日は、私の外見も内面も、ゆっくりと変えていきました。あの頃、教室の隅で縮こまっていた自分が、少し遠い存在に感じられるほどになりました。
