日本がアメリカのトランプ大統領から、またまた多額のカネをむしり取られる危機にさらされている。トランプ大統領から高市早苗首相宛てに、パレスチナ自治区ガザの暫定統治などを担う国際機関「平和評議会」への参加を呼びかける招待状が届いたからだ。欧州のメディア関係者が解説する。
「トランプ大統領は1月22日にスイスのダボスで『平和評議会』設立の署名式典を開きました。招待状は約60カ国の大統領や首脳宛に送られましたが、今のところ参加国はアルゼンチンなど19にとどまっています」
イスラエルの徹底した破壊工作で瓦礫の山と化したガザ復興には、天文学的な資金と時間がかかる。国連貿易開発会議(UNCTAD)によれば、700億ドル(約11兆円)以上が必要だというが、専門家の間では50兆円規模という試算がある。時間も10年以上はかかるというのが、一致する見方だ。
議長のトランプ大統領は平和評議会にできるだけ多くの国を招き、資金かき集めたい。そのため、招待国が3年以上の参加期間を望む場合、最低でも10億ドル(1583億円)の参加費を求めるという。
だが、これには異論が続出していると、先の欧州メディア関係者は言うのだ。
「イスラエルのネタニヤフ首相と緊密な関係を保ち、イスラエルびいきのトランプ大統領が勝手に作った組織だけに、出来上がるものはイスラエルに都合のいい復興だと、多くのパレスチナ関係者や欧州国から異論が出ています。とりわけフランスのマクロン大統領は猛反発。『私たちはいじめっ子に屈せず、敬意を重んじ、暴力よりも法の支配を重んじる』とまで糾弾しています。これにトランプ大統領は、フランス産ワインにうんざりするほどの関税をかけると騒いでいます」
いや、カネをかき集めるだけではない。トランプ大統領はこの「ガザ対応組織」を、自らの野望を叶える道具として使おうとしているのだ。欧州メディア関係者が続ける。
「この評議会はガザを再建するための、アメリカ主導の組織でした。ところが途中から、世界的な問題に対処する幅広い役割を担う可能性があるとトランプ大統領が主張し、国連と協力する姿勢を示し始めた。将来的には第二国連、あるいは国連に代わる組織にするというとんでもない野望が見えてきました」
つまりトランプ大統領が帝王として君臨する「個人支配の国際機関」となり、ディールの「飛び道具」に堕する危険性を孕むことになる。
高市政権はたまたま総選挙とぶつかったため、参加するか否かは選挙後まで保留中。だがトランプ関税妥結でアメリカに80兆円をプレゼントする日本だけに、評議会に参加するとなれば、たった1500億円程度では終わらない、との見方がなされている。
「要は日本にはATM装置であることを望み、どんどん負担金を求めてくるというわけです」(霞が関関係者)
一方でトランプ大統領は、台湾問題などで日本叩きを展開する中国には、有利な取り引きをするため沈黙。こうした勝手な振る舞いのアメリカに、総選挙後の高市政権がどう動くのか。世界が注視している。
(田村建光)

