
ディズニー映画で最近の注目の一つが、製作に動き出した実写版「塔の上のラプンツェル」だ。2026年早々にはメインキャストとして、オーストラリア出身の若手女優ティーガン・クロフトとディズニーチャンネルの「ゾンビーズ」シリーズなどで知られるマイロ・マンハイムが発表され、SNSは期待の声で大盛り上がり。そのオリジナル版である長編アニメーション映画も依然として高い人気を誇っているが、“その後”を描いた短編映画があるのをご存知だろうか。(以下、ネタバレを含みます)
■ラプンツェルとフリンの結婚式の日を描いた短編映画
本国アメリカでは2010年、日本では2011年に劇場公開されたアニメ映画「塔の上のラプンツェル」。プリンセスとして生まれながらも、訳あって18年間、高い塔の上で一歩も外に出ることなく暮らしていた主人公・ラプンツェルが、憧れの外の世界へと飛び出す冒険物語だ。
魔法の力を宿した21メートルもの長さの美しい金色の髪を持つラプンツェル。そんな彼女とひょんなことから出会い、外の世界に連れ出すのが大泥棒のフリン・ライダーこと本名ユージーン・フィッツハーバート。2人は波乱に満ちた冒険の中で恋に落ちる。
ラストは本来の場所に戻り、国民に愛されるプリンセスになったラプンツェルに、盗みをやめたユージーンが何千回としたプロポーズが実り、「幸せに暮らしました」というハッピーエンドを迎えた。
日本風にいえば、これで“めでたしめでたし”なのだが、ふと、その先を想像することはないだろうか。物語の余韻として、自由に想像を膨らませるのも楽しいことなのだが、「塔の上のラプンツェル」には公式に続編を描いたスピンオフが存在する。
2012年にアメリカで劇場公開された他、名作「シンデレラ」のブルーレイ&DVD「シンデレラ ダイヤモンド・コレクション」や、ディズニー・アニメーション・スタジオの短編映画傑作集となる「ディズニー・ショートフィルム」にも収録された短編映画「ラプンツェルのウェディング」は、ラプンツェルとユージーンの結婚式当日を描いた作品だ。
■カメレオンのパスカルと馬のマキシマスが巻き起こすドタバタ
ロイヤルウェディングの日。ラプンツェルにとって夢にまで見た完璧な結婚式…だったのだが、実はラプンツェルが気付かないところでひと騒動が起きていた。
ラプンツェルの大親友である小さなカメレオンのパスカルと、王国の警護隊長を乗せる馬・マキシマスは、式の最中に結婚指輪を運ぶ役目を務めていた。パスカルが色とりどりの花を振りまきながら、リングピローをくわえたマキシマスがバージンロードを進む。その後ろに美しいウェディングドレスを着たラプンツェルが登場した。
司祭の言葉が始まり、指輪を渡すときを待っていたマキシマスだったが、パスカルが持っていたかごから花が舞い落ち、マキシマスの鼻の中へ。たまらずくしゃみをしてしまい、その勢いで指輪が教会の外へと転がっていってしまう。急いで指輪を追い掛けたパスカルとマキシマスは、お祝いムードにあふれた王国中を駆け巡る。果たしてパスカルとマキシマスは、誓いの言葉が終わるまでに間に合うのか…というストーリー。
言葉を発しないけれど、表情豊かなパスカルとマキシマスの一生懸命な姿に笑いつつ、「塔の上のラプンツェル」に登場した酒場の荒くれ者たちの姿や、ラプンツェルが冒険で“武器”にしたフライパンが名物になっていたり、ラプンツェルの誕生日に毎年上げられていた“灯り”もあったりと、ラプンツェルの世界がたっぷりと堪能できる。最後の最後までクスッとさせられる笑いが詰め込まれた楽しい一作となっている。
その他にも「塔の上のラプンツェル」のラストから結婚式までの間の出来事を描いた「ラプンツェル あたらしい冒険」や「ラプンツェル ザ・シリーズ」「ラプンツェル コロナ王国のひとコマ」とスピンオフが制作されている。
本格的に王国のプリンセスとして歩み始めるラプンツェルと、彼女を愛するユージーンの“その後”の物語に浸り、実写版に備えるのもいいかもしれない。
「塔の上のラプンツェル」や「ラプンツェルのウェディング」など関連作品はディズニープラスで配信中。
◆文=ザテレビジョンシネマ部

