テニス四大大会「全豪オープン」の大会8日目、男子シングルス4回戦で20歳のラーナー・ティエン(アメリカ/世界ランキング29位)が自身初の四大大会ベスト8進出を果たした。ティエンは第11シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/同12位)を6-4、6-0、6-3のストレートで下し、1年前に大きな転機となった相手を圧倒。その快挙を前に、ATP公式サイトのインタビューで自身の成長について語っていた。
ティエンが一躍脚光を浴びたのは、昨年の全豪オープンだった。世界ランキング121位で予選から勝ち上がり、本戦2回戦で元世界1位のメドベージェフを5セットで撃破。無名に近い立場から一気に注目を集め、キャリアの流れを大きく変えた。トップ10選手から5勝を挙げ、年末には20歳以下のシーズン最終戦「ネクストジェンATPファイナルズ」を制するなど、実績を着実に積み重ねてきた。
そして1年後、同じ舞台で、同じ相手と再び対峙する状況で語られた今回の言葉は、当時とは異なる立場にある現在のティエンを映し出している。
「昨年とは状況がまったく違います。1年経って、人としても選手としてもずっと成熟したと思います。ここ1年は1人で行動することが増えて、より自立するようになりました。遠征にも慣れて、その生活のおかげで、選手としてだけでなく人間としても大きく成長できたと思います」
プレー面についても、経験の積み重ねを強調する。
「全体的に良くなったと思いますが、劇的に違うテニスをしているわけではありません。以前より“粘るだけ”ではなくなったとは思います。1年分の経験が大きかったですし、確実に成長はしていますが、まったく別の選手になったわけではありません」
昨年途中から元世界2位のマイケル・チャン氏をチームに迎えたことも、安定した戦いにつながっている。加えて、幼少期から元世界11位のサム・クエリー氏(アメリカ)や同21位のスティーブ・ジョンソン氏(アメリカ)ら元トップ選手と練習を重ねてきた中で、彼らが驚きをもって語るほど、当時から特別な存在だったことも見逃せない。
一方で、本人にとってこの1年はツアー生活に慣れる過程でもあった。もしプロに転向していなければ南カリフォルニア大学で学生生活を送っていたはずだが、今は世界を転戦し、ツアーの最前線で戦う日々を送っている。
「これが自分の人生なんだと、少しずつ受け入れるようになりました。ある朝突然、全てが変わったと感じたわけではありません。でもこの1年を通して、これが“新しい日常”なんだと理解し、受け入れられるようになったと思います」
なお、ティエンは次の準々決勝で、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同3位)と対戦する。新たな舞台での挑戦が続く。
構成●スマッシュ編集部
【動画】ティエンVSメドベージェフの「全豪オープン」4回戦ハイライト
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