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4-4-2で堅実に守る。攻撃では3バックに可変してワイドにボールを動かす。清水戦で浮き彫りになった志垣ジュビロの課題

4-4-2で堅実に守る。攻撃では3バックに可変してワイドにボールを動かす。清水戦で浮き彫りになった志垣ジュビロの課題


 ジュビロ磐田は鹿児島キャンプの総仕上げとして、1月24日に清水エスパルスとの恒例のダービーに臨んだ。

 40×4本の合計スコア0-3で敗れたが、コンディションの事情を除き、現時点の主力組と見られるファーストセットが相対した1、2本目はスコアレスドロー。志垣良新監督に課された守備面の構築に手応えを見せた一方で、攻撃面は大きな課題を残す結果となった。

 J1昇格を逃した昨シーズンは、得点数がV・ファーレン長崎、RB大宮アルディージャに続く3位(59点)だったが、失点は6番目に多い51失点を喫した。これはリーグ最少(24失点)だった徳島ヴォルティスの倍以上であり、昇格がかかる26-27シーズンに向けて、第一の改善点であることは間違いない。

 ただし、守備的な戦い方を意識するあまり、攻撃面が停滞してしまっては、磐田が目ざすアクション型のフットボールとしては本末転倒になってしまう。

 志垣監督はキャンプを通して、4-4-2で堅実に守りながら、攻撃では3バックに可変してワイドにボールを動かすというベースを植え付けている。「ポゼッションはあくまで手段」と言い切る指揮官は、ゴールに向かって素早くボールを運ぶ“プログレッション(=前進)”を掲げており、ダービーで見せたビルドアップはあくまでベース作りに過ぎないことは明らかだ。

 1本目でキャプテンマークを巻いた上原力也はまず、ここまで積み上げてきたことを愚直にトライして、良い意味で課題を浮き彫りにしていく作業の大事さを主張する。

「分かりやすく可変して守備に行く要求をしたり、攻撃の時も分かりやすくポジションを取ったりというのは、チームのイメージを合わすうえで大事な作業だから。公式戦になってくれば、今、可変する必要があるのかとか、ハイプレスに行くのか、行かないとかは色々あると思うけど。とりあえず、今日の試合はチャレンジしてみようと。それで良い材料もあれば、修正するべき材料も出て、良かったんじゃないかなと思います」
 
 この試合の勝利だけを考えれば、1本目からハイプレスに来る清水に対して、シンプルに縦を狙って裏返すという方法がハマるシーンもあったかもしれない。それでも攻撃でウイングバック化する左サイドの吉村瑠晟や、右の川﨑一輝を積極的に活用して、ワイドに攻撃を作ることにこだわりを持つことで、見えてきたものもある。

 1つは、1本目より2本目の方が、清水のスライドが遅れて磐田のサイド攻撃がスムーズになっていたことだ。それにより攻撃でシャドー化する角昂志郎やグスタボ・シルバも、吉村や川﨑と絡みながら、前の方でボールを持つことができた。

 そこからもっとシュートに持って行ければ理想的だったが、J1の清水もゴール前での守備は固く、もっと厚みや連動、連続性を加えていかないと、なかなかゴールを破ることは難しい。

 志垣監督も「シュート数も少なかったですし、なかなかゴール前でチャンスを多く作るということはなかったので。そこは課題として残る」と語る。それでも守備の共通理解を当たり前に持ちながら、攻撃で違いを出していくプロセスが簡単でないのも認識しているようだ。

「攻撃に関しても、ディテールの部分はもっともっとやっていかないといけないですし、セットプレーなんかはまだ手を付けていないので。こうした拮抗した試合で勝負を分けるのはカウンターだったり、セットプレーが大きくなってくると思う」と志垣監督。

 2本目は清水側にも疲労が見られたと言っても、ピッチ内で「掴みにくい」という相手側の声を選手たちが拾えたことは、守から攻への可変システム自体の可能性を示している。そこにディテールの詰めはもちろん、状況に応じて4-4-2のままカウンターで攻め切るなど、実戦仕様のバリエーションはここからだろう。
 
 チームとして戦術的なトライをするなかで、新加入の山﨑浩介や昨シーズンは怪我で本領を発揮できなかった上夷克典のセンターバックがしっかりと機能して、韓国代表FWオ・セフンをターゲットとした攻撃をほぼパーフェクトに抑えられたことは収穫だ。

「ああいった選手に対しても、自分のところでやられないとか、後ろで跳ね返すところは大事になってくる。そこの間合いとかを含めて、合わせるタイミングとかを確認できたのは良かった」と山﨑。

 1つ競り合いのクリアが甘くなったところからカピシャーバに突破されて、北川航也にゴールネットを許されるも、オフサイドに救われるシーンがあった。ただ、そうしたエラーも川島永嗣の声掛けに助けられながら、最終ラインが高いポジションを維持できたことが、オフサイドにつながったとも言える。

 不安点としては2本目の途中から出てきたメンバーが、同じ清水のセカンドセットに対して劣勢になってしまったことだ。志垣監督は今のところスタメンとサブを明確に分けてはいないが、現時点ではダービーの1本目から出たメンバーと2本目のメンバーで、戦術面でも個の局面でも、パフォーマンスに差があったと言わざるを得ない。

 4本目はGKと昇格1年目のDF甲斐佑蒼の他はユースの選手と大学からの練習生ばかりで、基本はトップチームで編成された清水に押されるのはしょうがないにしても、2セット目の選手たちが起用された2本目の後半から3本目にかけては0-2という結果が妥当な内容だった。
 
 その2セット目のメンバーとしては、数少ない昨シーズンの主力である井上潮音は「今年に入ってからはもう、横一線のスタートだと思っているので、去年のことは関係ないと思ってます」と前置きしながら「やっぱりスタートから出る選手だけが良くても、チームは良くなっていかないと思うので。それ以外の選手が、もっとレベルアップしていかないといけないなっていうのは、この試合で感じました」と厳しく振り返った。

 ここからU-23アジア杯に出場していたMF川合徳孟が復帰し、キャンプ中にややコンディションを崩したDFヤン・ファンデンベルフなども開幕戦に向けて、スタメン争いに加わってくることが期待できる。

 キャンプイン後に海外移籍を前提とした離脱が発表された倍井謙の穴も小さくはないと考えられるなかで、倍井からドリブルを直接伝授された18歳の石塚蓮歩など、今いるメンバーの頑張りはもちろんのこと、百年構想リーグでタイトルを目ざすのであれば、残された移籍期間で攻撃のラストピースを加えることも必要かもしれない。

取材・文●河治良幸

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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