●室温20℃なのに、なぜ足元は寒いのか
オフィスの室温計が20℃。「適温」のはずなのに、足元だけが冷たい。これ、物理の法則なのです。あたたかい空気は上に昇り、冷たい空気は下に沈みます。エアコンであたためられた空気は天井付近に溜まって、足元には冷気が這う。天井付近は25℃なのに、床付近は15℃。こんな温度差が生じていることはよくあります。
座って仕事をしている人の顔はあたたかいのに、足元だけが凍えている。いわゆる「頭寒足熱」とは真逆の状態です。
そして、足が冷えると集中力が落ちます。足先がかじかむ感覚は、意識を奪います。「寒い、寒い」と気になって、目の前の仕事に集中できない。体は防御反応として血管を収縮させるから、全身の血流が悪くなる。脳への酸素供給も低下して、思考力・判断力が鈍ります。
14~15時ごろの強い眠気。「食後だから仕方ない」と思っていたけど、実は足元の冷えも関係しているかもしれません。
●「暖房を強くして」といえない理由
でも、「暖房の設定温度を上げてほしい」とはいえません。自分は寒いけど、隣の席の人は「丁度いい」と思っているかもしれない。さらに隣の人は「暑い」と感じているかもしれない。全員に合わせた設定温度なんて、現実には存在しないのです。
それに、電気代のことも気になります。会社の経費を使うことへの後ろめたさ。「自分1人のために」という遠慮。さらに、「これくらい我慢すべき」という暗黙のプレッシャー。声を上げることで「わがまま」と思われたくない。結局、多くの人が黙って我慢しています。

