日常の中にひそむ、読めそうで読めないあの漢字。
でも、読み方や意味を知ると、ぐっとその言葉が好きになる。
今回は、「胡(こ/えびす)」という意味の漢字と、「座る」という意味の漢字が組み合わさった、座り方の名称です。両膝を曲げ、足の裏を内側に向けて座る、特に男性がリラックスして座る姿勢を指します。
この漢字、あなたは読めますか?
さて、正解は…
【難読漢字よもやま話】アーカイブ
【胡坐の語源と漢字の由来】
「胡坐(あぐら)」は、両膝を曲げて開き、足の裏を体の内側に向けて座る座り方で、畳の上で座る際に、男性などがリラックスするために用いる姿勢です。
漢字の「胡坐」は、熟字訓であり、それぞれの漢字の意味から直接「あぐら」という読みは導き出せません。「胡(こ)」は、古代中国において西方・北方の異民族を指す言葉でした。
また、「坐(ざ)」は、座ることを意味します。この二文字で、「胡人(異民族)の座り方」という意味合いになり、中国から見て異国風の座り方であったことに由来します。
当時の中国や日本(貴族社会)では、正座などの正式な座り方が主流であり、足を崩して座るこの座り方は異文化の風俗として認識されていました。
和語の「あぐら」の語源は、この「胡坐(こざ)」が転じたという説や、「安座(あぐら)」(安楽に座るという意味)から変化したという説などがあります。
【異文化の座り方! 胡坐(あぐら)のトリビア】
●「胡座をかく」ってどんな意味?
「胡坐」は、「胡座をかく」という動詞句で使われるのが一般的です。「かく」は「描く」ではなく、「座り方を工夫して行う」という意味合いです。
●発症はインド?
実は古代のインドや中東では、この「胡坐」のような座り方が日常的であり、床座文化を持つ地域では広く普及していました。
●「安座(あんざ)」との関係
「安座」は「安楽に座ること」を意味し、胡坐はまさに安楽な座り方であるため、語源が共通している可能性が高いです。
●座禅との関連性
仏教の座禅を行う際の座法(結跏趺坐・半跏趺坐)は、胡坐に似ていますが、足の組み方や背筋の伸ばし方など、厳密な違いがあります。
●健康への影響
胡坐は正座と比べて、股関節を柔らかくする効果がありますが、長時間続けると骨盤が歪む原因にもなり得ると言われています。
●比喩表現では否定的なにも使われる
「胡座をかく」は、「努力せず、ふんぞり返って楽な立場にいる」という、否定的な比喩表現としても使われます。「成功に胡座をかく」といった使い方をします。
