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品川ディストピア事件「今日の仕事は、楽しみですか」…バズと炎上の違いは何なのか? 有名編集者が指摘するタブーの境界線

品川ディストピア事件「今日の仕事は、楽しみですか」…バズと炎上の違いは何なのか? 有名編集者が指摘するタブーの境界線

炎上にはいくつかの段階がある

バズが生まれるとき、そこには賛成派と反対派、両者の意見が活発に飛び交う、バランスの取れた議論が存在します。特に、賛否の比率が5:5に近ければ近いほど、議論は過熱し、コンテンツの拡散力はさらに強まります。

これは、人々が「自分の意見はどちらだろう?」「なぜこの人はこう考えるのだろう?」と、能動的に思考し、議論に参加しようとするからです。

一方、炎上はそうではありません。炎上は、特定のコンテンツに対して、大多数の人々から否定的な意見や批判が殺到している状態です。そこには議論の余地がなく、ただひたすらに叩かれるという、一方的な構図が生まれます。

では、なぜ炎上は起きるのでしょうか? 炎上にはいくつかの段階がありますが、まず最低限避けなければならないのは、社会的・倫理的に間違っているもの、あるいは法的に違反しているものです。

例えば、差別的な発言や、他者のプライバシーを侵害する行為、虚偽の情報を発信するといったケースです。これらは問答無用で批判にさらされ、炎上するのは当然のことです。

『持たざる者』や『マジョリティ』にとって不快な情報

しかし、この説明だと、わかったような、わからないような、モヤモヤした気分にならないでしょうか。私は、「炎上は、なんらかの『持たざる者』や『マジョリティ』にとって不快な情報が流れると起きる」と考えています。

例えば、高年収の人が「節約術」と称して、低年収の人々にとっては当たり前の生活をひけらかすような内容を発信すれば、それはたちまち炎上します。独身者が子育ての苦労について内実を知らずに語ったり、男性が女性のキャリア選択について断定的に語ったりするのも、同様です。

これは、情報を受け取る側が「この人は私の苦労をわかっていない!」「この発言は、私の立場を軽視している!」と感じることで、強い不快感と怒りを呼び起こすからです。

これは、マスコミが報じるニュースにも同じことが言えます。例えば、テレビ番組で有名人が高級ブランド品を買い漁る様子を放送すれば、多くの視聴者は「羨ましい」という感情を抱くかもしれません。

しかし、もしそれが、視聴者の多くが経済的な不安を抱えているような状況下であれば、その「羨ましい」という感情は、瞬時に「不公平だ」「なぜこんな時に」という怒りの感情へと反転するでしょう。

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