ヤンキースGM付き特別アドバイザーの松井秀喜氏が、2月に侍ジャパンの宮崎でのWBC事前合宿を激励する。
「自分が監督になってから、ずっとお願いしていた案件です。感謝しています」
そう話す井端弘和監督のラブコールで、やっと実現したものだ。「優勝しかない」とWBC連覇を明言した井端監督だが、そう簡単な話ではない。なにしろアメリカ代表の本気度は、過去最高潮に達している。アーロン・ジャッジ(ヤンキース)を筆頭にトップクラスの選手を招集し、スーパースター軍団を編成したのだ。
WBC担当記者が解説する。
「今回の松井訪問は合宿激励だけでは終わりません。井端ジャパンへの事実上の入閣ですよ」
だが松井氏にしてみれば、WBCには大きなトラウマがある。松井氏は第1回大会(2006年)で、日本代表チームの4番の筆頭候補だった。大会開幕3カ月前、チームを指揮した王貞治監督から直々に「日本球界のためにぜひ参加してほしい」と出場を要請されたが、なにしろヤンキースと4年総額5200万ドル(当時、約61億円)という超大型契約を結んだ年。最終的に辞退することになった。
「王監督には1番・イチロー、4番・松井の構想がありました。松井の中ではイチローと話をして、2人とも出ないという結論がありながら、現役バリバリのメジャーリーガーだったイチローは参戦しました。松井にとってははしごを外されたような感じで、松井に向けて日本国内からは強烈なバッシングが巻き起こった。これが松井とイチローの不仲がスタートするきっかけとなる出来事だったと認識しています」(スポーツ紙デスク)
松井氏がこの時、王監督に直筆で便箋15枚以上の「手紙」を渡したことは有名な話だ。
古巣の恩師・長嶋茂雄氏との「約束」を明かした松井氏は今、ポスト阿部に向けた次期巨人軍監督の筆頭候補となっている。
「巨人の宮崎キャンプにも、2年ぶり5度目の臨時コーチとして出向きます。日本代表へは激励、巨人では指導という形になりますが」(スポーツ紙巨人担当記者)
井端ジャパンの宮崎キャンプでの主役は監督でも選手でもない。ゴジラ松井になることは間違いない。
(小田龍司)

