NBAでは昨季、新型コロナウイルスのパンデミック期間を除くと、選手の欠場数が最多だったとされており、今季も開幕直後にケガ人が続出した。直近では、1月19日(日本時間20日)にゴールデンステイト・ウォリアーズのジミー・バトラー三世が右ヒザの前十字靭帯断裂でシーズンエンドとなった。
レギュラーシーズン82試合、その後にプレーオフを戦うNBAのシーズンが過酷であることは言うまでもないが、近年は大ケガによる長期離脱者も多い。過去4年連続でオールNBA1stチームに選出されているジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、2023年から2年連続で平均20点、10アシスト以上を記録したタイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)はともに昨季のポストシーズンで右足アキレス腱を断裂し、今季は1試合も出場していない。
肉離れや捻挫、アキレス腱や前十字靭帯の断裂などケガの種類は様々だが、プロ19年間で歴代17位となる通算1343試合に出場した元NBA選手のポール・ピアース(元ボストン・セルティックスほか)は、『Playmaker』提供の番組『No Fouls Given』で「ケガが多い要因は練習不足だと思う」と指摘した。
「俺はオールドスクールな価値観で育った。マジック(ジョンソン)や(マイケル)ジョーダンを見てきたし、彼らのビデオを観てきた。ジョーダンはいつも『試合と同じように練習しろ』と言っていた。史上最高の選手について話しているんだ。俺がリーグに入って、ウエイトルームに通うきっかけをくれたのが彼(ジョーダン)だった。毎日、トレーナーと一緒に朝6時からトレーニングしていたからね」
ジョーダンと言えば、名トレーナーのティム・グローバーを専属でつけていたことでも知られる。プロ生活19年(1998~2017)のうち、70試合以上に出場したのが14回(うち全試合出場3回)を数えるピアースは、ジョーダンに触発されてウエイトトレーニングに打ち込んでいたことが大きいという。
「高校ではウエイトリフトはしていなかった。大学では必須だったが、プロに入った時は必須ではなかった。でも、やるようになってより強くなったし、速くなったし、高く跳べるようになった。
10月は丸々トレーニングキャンプで、30日間休みなしで練習した。1日3時間ぶっ通しで練習し、休みはなし。1月下旬になっても、まだ3時間練習していた。当時は捻挫、アキレス腱やハムストリングのケガをした記憶はない」
NBAでは選手の疲労軽減、そしてケガのリスクを抑えるために連戦の際に意図的に選手を休ませる“ロード・マネジメント”を行なうチームが増え、興行的な部分でスーパースターが欠場することにリーグ側が難色を示すなど、その是非が議論されてきた。
そのなかでピアースは「(現代の)選手たちがかつての俺たちほど練習をしていないと、それが(ケガとして)顕著に出てしまう」と懸念していた。
構成●ダンクシュート編集部
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