毎回30分、当たり前のように遅れてくる彼
彼とのデートは、いつも待つことから始まりました。約束の時間になっても彼は現れず、「ごめん、あと10分」というLINEが届くのがお決まりのパターン。実際に会えるのは、約束から30分ほど経ってからということがほとんどでした。
最初のころは「仕事が忙しいのかな」「準備に時間がかかるのかも」と、自分なりに理由をつけて納得しようとしていたのです。怒っても雰囲気が悪くなるだけだと思い、笑顔で「大丈夫だよ」と言い続けてきました。でも正直なところ、待っている時間はいつも少しだけ寂しくて、心のどこかでモヤモヤを抱えていたのも事実。それでも「彼のことが好きだから」と、自分の気持ちにふたをしていたのです。
たった10分の遅刻で、彼の態度が一変
ある休日のこと。その日は私が少しだけ家を出るのが遅れてしまいました。電車の接続もうまくいかず、待ち合わせ場所に着いたのは約束の時間から10分後。急いで走って彼のもとへ向かうと、彼は腕を組んで明らかに不機嫌な様子で立っていました。
「遅いんだけど」と、開口一番に言われた言葉に、私は思わず言葉を失いました。普段あれだけ遅れてくる彼が、たった10分で怒っている。驚きと戸惑いの中、「ごめんね、電車が遅れて」と説明しましたが、彼の表情は曇ったまま。その日のデートは終始ぎこちない空気が漂い、私の中でずっと抱えていた小さな違和感が、少しずつ大きくなっていくのを感じました。
