学芸員の資格を持っており、美術や工芸に詳しいホロライブのVTuber・儒烏風亭らでん。彼女が他ではなかなか見られない映像をアップしています。それは、東京国立博物館で行われている源氏物語図屏風の修復風景。美術を守る人たちの、表に出ることのない裏側の世界です。
東京都内の一軒の古い民家で見つかった、ひとつの屏風。江戸時代後期の宮廷絵師である土佐光孚(とさ・みつざね)によるもので、貴重な文化財だと判明したのですが、いかんせん屏風としての保存状態は悪く、絵の具のはく離や虫食い、猫の引っかき傷もあって、修理が必須の状態だったとのこと。精神を研ぎ澄ませて職人たちがピンセットで細かく修繕する様子が詳細な解説入りで撮影されている、貴重な映像になっています。
元々この屏風の修理は莫大な金額がかかることもあり、クラウドファンディングで資金を募っていました。儒烏風亭らでんは自腹で寄付をしており、そのリターンとして修理見学ツアーに参加したようです。彼女の寄付と呼びかけは、このクラウドファンディングに絶大な影響を与えていました。
ライター:たまごまご
オタク・サブカル・VTuber系ライター。MoguLive、コンプティーク、PASH!、ねとらぼ、QJwebなどで書いています。女の子が殴りあうゲームが好きです。
X:@tamagomago
自腹でウン百万寄付をしていた儒烏風亭らでん
「まだ、国宝、重要文化財といった国の指定を受けていない作品でも、しっかりと修理して、未来に残していきたい」「価値ある文化財を救い出したい」という思いのもと、東京国立博物館が開催していた源氏物語図屏風の修理のためのクラウドファンディング。目標額は3千万。簡単な金額ではありません。
目標額の80%くらいまできたとき、儒烏風亭らでんは自身の配信で、仕事ではなく個人的な思いでこのクラウドファンディングを紹介する配信を行いました。
「東京国立博物館さんのクラファンがまだ80%なんです! 皆さんよかったら東京国立博物館のクラファンに寄付してください! よろしくお願いいたします!」「URL覗くだけでも、文化財の保護ってこうなってるんだ、ってわかるんで、URLの先だけでも覗いていってください!」「なかなかないんだから! 源氏物語図屏風が見つかるなんてこと」
彼女は寄付した額を「うん百万」とぼかして語っていましたが、そうなると200万円か500万円コースのどちらかでしょう。
この配信での紹介をきっかけに、興味を持ったリスナーたちによって源氏物語図屏風の話題は広く拡散されはじめました。クラウドファンディングは見事、目標額である3000万円を超え、最終的に7000万円以上を達成し、大成功で終了しました。
東京国立博物館の応援コメントには「らでんさんの配信で知りました」というような声が数多く寄せられました。儒烏風亭らでん本人のコメントが10月31日に書き込まれたとき、東京国立博物館の担当者が驚きと感謝の返信をしているのを、今でも見ることが出来ます。
「いま、泣きながら、手が震えながら、返信させていてだいております」「らでんさんのつながりの方々のたくさんのご支援もいただいておりますことも、重ねて感謝いたします」「らでんさんに、この東博の本気の使命のプロジェクトへ、ご支援いただきましたことは忘れません」
儒烏風亭らでんは後日、東京国立博物館から依頼があって、正式にこのクラウドファンディングに応援メッセージを寄せています。元々多くの人が注目をしていたプロジェクトではありましたが、儒烏風亭らでんの呼びかけを聞いて初めて知った人が多かったのは間違いないでしょう。

