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日比谷花壇と武庫川女子大学が向き合った 人とお花の新しい距離感

想いを体験として届ける、2日間のポップアップショップ

こうして形になった考え方が、2日間限定のポップアップショップとして展開されます。会場となるのは、兵庫県西宮市の商業施設・ららぽーと甲子園です。期間は1月末の週末、買い物や外出の流れの中で、ふと立ち寄れる場所に設けられます。

このショップの特徴は、完成された世界観を一方的に見せる場ではないことです。企画に関わった学生たち自身が店頭に立ち、来場者と会話をしながら商品を紹介します。なぜこの形にしたのか、どんな気持ちで考えたのか。そうした背景も含めて伝えることが、この場の大切な役割になっています。

並ぶ商品も、いわゆる「花を買う」体験とは少し違います。ぬいぐるみと組み合わせて楽しむものや、写真やカードを彩るアイテム、花とお茶をセットにしたリラックス時間の提案など、どれも日常の延長線上に置かれています。花そのものを主役にするというより、そっと寄り添う時間をどうつくるかに軸が置かれている印象です。

また、一部では自分で選び、組み合わせる体験型の要素も用意されています。買って終わりではなく、選ぶ時間や作る時間も含めて「自分のためのひととき」として楽しんでもらう。その考え方が、ショップ全体の設計に反映されています。 イベントとして見れば短い2日間ですが、その中には、学生たちが積み重ねてきた思考や対話の時間が凝縮されています。目に見えるのは商品や空間ですが、本当に届けたいのは、その奥にある時間の過ごし方なのかもしれません。

花を通して、次の世代と社会をつなぐということ

今回の取り組みを見ていくと、単に若者向けの商品を開発した、という話ではないことが分かります。花をどう売るかではなく、花がどんな場面で、どんな気持ちに寄り添えるのか。その問いに、学生と企業が同じ目線で向き合ったプロセスそのものが、この企画の価値なのだと感じます。

学生たちは、自分たちの感覚を言葉にし、形にする経験を積みました。一方で、日比谷花壇は、その感性を一過性のアイデアとして扱うのではなく、花のプロとして培ってきた知見を重ねながら、実際の場に落とし込んでいます。そこには、次の世代と一緒に未来を考えようとする姿勢が、静かに表れています。

2日間という限られた時間で行われるポップアップショップですが、その背景には、長い対話と試行錯誤があります。花を通じて届けたいのは、商品そのものよりも、「自分のために立ち止まる時間」や「好きなものを大切にする感覚」なのかもしれません。

暮らしの中で花とどう付き合うか。その答えは一つではありません。ただ、こうした取り組みがあることで、花との距離が少し縮まる人がいるとしたら、それは確かな変化だと言えそうです。

株式会社日比谷花壇 概要

1872年創業のフラワーカンパニーです。全国に多数の拠点を持ち、店舗やオンラインショップでのフラワーギフト販売をはじめ、ウエディング装花、空間装飾、地域づくり事業など、花と緑を通じた多様な取り組みを行っています。
近年は、暮らしや社会と花をどう結びつけるかという視点から、新しい価値提案にも力を入れています。

公式サイト:https://hibiya.co.jp/

武庫川女子大学 概要

兵庫県西宮市にある女子総合大学です。13学部21学科を擁し、学生数は約1万人と、日本最大規模の女子大学として知られています。
経営学部では、企業や地域と連携した実践的な学びを重視しており、社会とつながる経験を通じて、学生の主体性や総合力を育む教育が行われています。

公式サイト:https://www.mukogawa-u.ac.jp/

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