
【清水の最新序列】“J1連覇監督”によるゼロからの再構築。ポイントはオ・セフンの高さ、ブエノ残留の価値は大きい
いよいよ2月6日に開幕を迎えるJ1百年構想リーグ。シーズン移行前の特別大会に、各クラブはどんな陣容で臨むのか。本稿では清水の最新序列とチームの現状をお届けする。
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3年間続いた秋葉忠宏監督体制にピリオドを打ち、神戸を2連覇に導いた吉田孝行監督の下で始動した今季の清水エスパルス。戦術面も、現時点では新監督の戦い方を一から構築している段階だ。
基本システムは、今のところ神戸時代と同じ4-3-3を採用しており、基本コンセプトも同様に見える。パスをつなぐところは確実につなぐが、ポジション率には固執せず、ロングボールでシンプルに前線へボールを送れる状況ではそちらを優先する。そこでマイボールにできなくても、ハイプレスをかけて奪い返し、得点につなげたり、相手陣内で戦う時間を増やしたりといった展開を目ざしている。そうして主導権を握りながら戦うことができれば、クラブとしてのフィロソフィーとも合致する。
そのためのカギとなるポジションのひとつはセンターフォワードだ。現時点では町田からレンタルで獲得したオ・セフンが軸になり、194センチの高さを活かしてロングボールのターゲットとして大きな役割を果たしている。練習試合では、オ・セフンのフリックから得点につながったシーンもあり、新戦術を体現するうえでも、ここで起点を作れるかどうかが大きなポイントになる。
2番手は182センチの髙橋利樹だが、彼は右ウイングで起用された試合もあり、そこでターゲットになって相手のサイドバックに競り勝つシーンを増やせれば、相手にとって脅威となる。
右ウイングでは、181センチのアルフレド・ステファンスも有力候補となっており、彼もCFを務められるので、オ・セフンらに負傷があっても柔軟に運用ができるはずだ。また、相手の特徴や守備陣の高さによって3トップの並びを変える可能性もあるだろう。
もうひとつカギとなるポジションはアンカーだ。中盤の底を1枚で安心して任せられる選手がいれば、より前に人数をかけられ、ハイプレスも機能しやすくなる。その意味では、移籍の懸念もあったマテウス・ブエノが残ったのは非常に大きい。ビルドアップ時は相手のプレッシャーがより集中することも予想されるが、それを余裕を持って回避できる彼は「自分の良さを活かせるポジションだと思います」と前向きに取り組んでいる。
またブエノに何かあっても宇野禅斗を一列下げて起用できるため、バックアップの不安も軽減できる。若干22歳で名門クラブのキャプテンを託された宇野は、今はインサイドハーフの1枚を担っているが、ブロックを作って守る際にはボランチの列まで下がって4-4-2の3ラインを作るため、彼の運動量も大いに活かされている。
本人も「神戸で言えば井手口(陽介)さんのポジションなので、あれだけの運動量を持ってやらないといけないのは分かっていますし、それにプラスしてクオリティを出していきたいと思っています。やりがいしかないですね」と語る。
中盤の3枚に関しては、小塚和季をはじめ複数ポジションをこなせる選手が多く、特にインサイドハーフは定位置争いが熾烈になっている。また副キャプテンの北川航也は、前線の5つのポジションを全て務められるので、選手起用の幅を広げる意味でも重要な存在となるだろう。
U-23アジアカップから帰ってきたばかりの嶋本悠大も、開幕してからどこまで競争に食い込んでいけるかが注目される。
また、左ウイングはカピシャーバが絶対的な軸となるが、そのほかの候補には怪我人も多く、ほかのポジションから転用される選手も出てくるだろう。
ディフェンスラインに関しては、開幕2週前の時点で負傷者が目立ち、不安要素もあるが、吉田監督の戦い方を熟知する本多勇喜(神戸から新加入)が左SBと左CBの両方をこなせるのは大きい。右SBは、吉田豊と高木践が定位置争いの軸となり、北爪健吾は途中出場で攻撃のギアを上げる働きもできる。
センターバック陣は、現時点では昨年と同じ蓮川壮大(副キャプテンに就任)と住吉ジェラニレショーンが軸となっているが、新加入の韓国代表パク・スンウクがフィットしてくれば、熾烈な競争を繰り広げられるだろう。長期離脱中の高橋祐治は、百年構想リーグ中の復帰を目ざすという段階にいる。
GKは、梅田透吾と沖悠哉による僅差の競争が今年も楽しみなところだ。
開幕2週間前時点での進捗度を吉田監督に聞いたところ「攻撃も守備も頭の部分、イメージの落とし込みはある程度できてきましたが、身体(での体現)の部分は守備では6~7割、攻撃ではまだまだ……」という状況だが、ゼロからのスタートであることを考えれば順調と言える。
あとは26-27シーズンを見据えて、百年構想リーグを戦いながら完成度を高めていくことになる。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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