マクラーレンのランド・ノリスは、F1キャリアを終えた後はレッドブルのマックス・フェルスタッペンに倣って別カテゴリーのレースに挑戦したいと明言した。
4度のF1世界チャンピオンであるフェルスタッペンはF1サーカスの合間を縫って、ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)第7戦に参戦。“グリーンヘル”ことニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(北コース)でポルシェのGT4車両を走らせて、GT3車両でのレース参戦が可能となるライセンスを取得した。
それから2週間後、フェルスタッペンは早速ノルドシュライフェへと戻り、NLS第9戦でクリス・ルルハムとエミル・フライ・レーシングのフェラーリ296 GT3をシェア。フェルスタッペンはスタートで3番手から首位に躍り出ると、圧倒的なリードを築いてルルハムに襷を渡し勝利を手にした。
フェルスタッペンは以前からスポーツカーレースへの情熱を明かしており、早ければ来年にも伝統の1戦であるニュルブルクリンク24時間レースに参戦すると見られている。
近年では、多忙な現役F1ドライバーが他カテゴリーのレースに参戦することは稀。ここ数年では、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が2017年のインディ500に挑戦したり、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)がポルシェから2015年の世界耐久選手権(WEC)にスポット参戦を果たしてル・マン24時間耐久レースで総合優勝したり、と片手で数えられる程度だ。
しかし今季のF1世界タイトルを争うノリスは、友人でありライバルでもあるフェルスタッペンのGT3レース活動が話題となる中で、耐久レース挑戦に興味があることを明かした。
F1デビュー前年の2018年にはフェルナンド・アロンソやフィル・ハンソンと共にデイトナ24時間レースに参戦したノリスだが、再び耐久レース最高峰への道が容易に開ける可能性もある。マクラーレンは2027年から世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスへの参戦を開始し、ル・マン24時間レースでの総合優勝に挑戦するのだ。
「ぜひ挑戦したいね」
アゼルバイジャンGPの際にノリスはそう語った。
「先日ザク(ブラウン/マクラーレンCEO)がル・マンについて話しているのを見た。マクラーレンがル・マンに参戦する件だ。ぜひともやりたいね」
「僕は永遠にF1にいるわけじゃない。他のこともやってみたいし、人生を楽しみたい……新しいことに挑戦してみたいんだ」
「F1での時間は楽しむつもりだ。将来的に他のレースも平行してやるのかは分からない。あるいはF1引退後に他のことに挑戦するかもしれない」
「デイトナは最高だった。フェルナンドと走ることができたし、当時の僕にとっては特別な体験だった。ル・マンであれ、デイトナであれセブリングであれ、とにかく他のレースに挑戦したい。ただオーバルレースだけは絶対にやらないだろうね。自分には合わないよ」
ノリスは他のカテゴリーに参戦するにはタイミングが重要だと説明。今年は特にチームメイトのオスカー・ピアストリと初のF1タイトルを争っており、F1に全集中という状況だ。
マクラーレンはシーズン中盤までの勢いを維持できれば、当然のようにタイトル争いを継続できるだろう。フェルスタッペンはドライバーズランキングで3番手ながら、逆転タイトルには大きなポイント差をつけられている。こうした位置関係も、F1外での活動を容易にしているとノリスは考えている。
「マックスがそういうことを実行に移した姿勢は尊敬に値する。彼はこういう活動をするのにずっと有利な立場にいる」とノリスは語った。
「もし彼がタイトルを争っている最中なら、おそらく最善の選択とは言えないだろう。しかし彼は既に4度のタイトルを獲得した立場だ。僕やオスカーが今やっていることよりは、おそらく少し余裕がある状況だ」
「でも将来的に、僕も絶対にやるつもりだ。マックスみたいに他のこともやってみたいし、楽しむことなら何でもやりたいという欲求や願望を僕は持っているからね」

