エレコムのKEY PALETTOシリーズのiPad(第10世代、A16)対応キーボードを試用した。子どもたちが使ってトラブルが起こりにくいように細部に至るまで配慮された素晴らしい製品だ。バリエーションモデルがあり多少価格に差違はあるが、試用したKEY PALETTO Folio(TK-KP14UMBK)は2万0900円。
KEY PALETTO Folio(TK-KP14UMBK)
https://www.elecom.co.jp/products/TK-KP14UMBK.html
これまで、子どもが使うということを、考え抜いたキーボードはなかった
子どもたちが小学校で最初に使うデジタルデバイスとしてiPadは非常に優れている。すべてをタッチパネルで操作できるユーザーインターフェイス、丈夫さ、長いバッテリーライフ、Apple Pencilを組み合わせて使うことによる豊かな表現力。筆者は、GIGAスクール構想から同第2期に至るまで、日本中の数多くの小中学校を取材してきていたが、iPadは非常に優れたIT教育用デバイスだと思う。

ただ、問題がないわけではない。
ひとつは、世代交代の都合上、現行のiPad(A16)の仕様がちょっと微妙であること。本体の充電はUSB-Cなのに、対応Apple Pencilは(第一世代)か、(USB-C)で、マグネットでくっつけても充電できない。
もうひとつは、「これがお勧め!」といえるキーボードが少ないこと。純正品は安くないし、本体の保護という点においては角が出ているので非常に不安。多くは本体のSmart Connectorを使わずにBluetooth接続なので、タイピングを始める前に接続を確認しなければならないという面倒がある。
また、「初めてタイピングを覚える子どもたちが使う」という点に置いて、十分に工夫がなされているかというと、そんなこともない。もちろん、多くの子どもたちはすぐに慣れるだろうけれど、「ひとりでも多くの子どもが取り残されず、授業についていけるように」と考えると、なかなか良い選択肢はなかった。
使う指ごとに色分けされたキートップ
そんな中発売されたKEY PALETTO Folioは、『子どもたちのためにベストな選択だ』と自信を持って言えるキーボードだ。
まず、どのキーをどの指でタイプすればいいか分かるカラフルな色分け。

最初に、どのキーをタイプすればいいか習得すれば、後にタッチタイピングに移行しやすいことだろう。タッチタイピングを習得していれば、ある意味『生涯の生産性を向上』できる。この意義は大きい。
また、⌘、Option、シフト、英数/かな、カーソルキーなどの表示も、たいへん分かりやすくなっている。

キーピッチは子どもの手に合わせて17mm(古い話をすると、PowerBook 2400cが16.5mmなので、ほぼ同じ)となっており、微妙にキートップが凹面になっている。
また、キートップの印字は、そのまま打てば表示される小文字が右下に大きく表示され、シフトキーを押すと表示される大文字は左上に四角く囲んで(シフトキーに□が描かれている)表示される。かな入力用の印字は省略されている。

「入力は自由」が前提ではあるが、ローマ字入力を教えるのであれば、かな表記があると混乱する。また、ローマ字を習っていない年齢だと、小文字と大文字の区別がつかず混乱することがある。その点に配慮した、小学生低学年にも分かりやすい表記ということである。