テニス四大大会の「全豪オープン」で、ココ・ガウフ(アメリカ/現世界ランキング3位)の敗戦後の行動をめぐり議論が広がっている。
女子シングルス準々決勝で敗れた後、バックヤードでラケットを破壊する姿が拡散され、賛否が噴出する中、女子テニス界のレジェンド、セレナ・ウィリアムズ(アメリカ)の夫で起業家のアレクシス・オハニアン氏は擁護のメッセージを投げかけた。
ガウフは大会10日目、センターコートで第12シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同12位)と対戦し、1-6、2-6でストレート負けを喫した。サービスではダブルフォールトが重なり、アンフォーストエラーも目立つなど、1時間足らずで終わる一方的な展開。2年連続の全豪ベスト4入りを狙った21歳にとって、内容的にも厳しい一戦となった。
敗戦後、コートを離れたガウフはバックヤードで感情を爆発させ、ラケットを何度も叩きつけた。その様子がカメラに捉えられ、SNSを通じて瞬く間に拡散。一部では否定的な声も上がったが、コート上ではなく舞台裏で感情を吐き出した点を理解する意見も少なくなかった。
そうした反応の中で、オハニアン氏は自身のXに次のように投稿している。
「正直に言うと、ココ・ガウフのエネルギーと感情が大好きだ。私たちがスポーツを愛するのは、それが生々しく、アスリートたちが全てを懸けて戦うからだ。そして時には(人生と同じように)勝てないこともある。メディアはこの私的な瞬間を、クリックを稼ぐための見出しに仕立て上げるだろう。でも、ココはここで何も悪いことはしていない」
勝敗だけでなく感情の揺れも含めてスポーツの本質だとする彼の見方は、多くの共感を集めた。ガウフ自身も後に、ラケットを壊した行為について、その瞬間に溜まっていた緊張やフラストレーションを解放する意味があったと認めている。もっとも、日本では競技で使用する道具を破壊する行為そのものに強い抵抗感を抱く人も多く、子どもへの影響を懸念する声が根強いのも事実だ。
当日は厳しい暑さの中で行なわれた試合だったが、ガウフはそれを敗因には挙げていない。記者会見では、敗戦時の心理状態を次のように振り返った。
「今大会はすでにフルセットマッチを2試合こなしていたから、第1セットを落としてからも楽観的に考えていた。でも実際にはイライラが溜まってしまって、それがプレーにも出てしまった。できるだけポジティブでいようとしたけど、何をやってもうまくいかなかった。自分の強みを全く出せていないと感じながらコートに立ち続けるのは、本当にフラストレーションが溜まる」
苛立ちや葛藤を抱えながら、目の前の相手と戦う。オハニアン氏が示したとおり、こうした面も紛れもないテニスの一部なのだろう。
構成●スマッシュ編集部
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