・「たれとん」はこんな店
それでは改めて「たれとん」についてご説明しよう。ざっくり言うとメニューは2種類。『豚たれかつ丼』と『鶏たれかつ丼』のみである。あとはトッピングや豚汁くらいだ。
カツの枚数は3枚・4枚・5枚から選択が可能。増やすごとに価格も上がるものの、このシステムはかつての「かつや」のタレカツ丼と同じで、オールド “かつや者” としては胸が熱くなる。
『豚たれかつ丼』は「かつや」のカツ丼と同じ豚ロースを使用しているが、「かつや」と違って薄く叩いてあるのが特徴。これによって肉が柔らかくなり、タレがしみやすくなるそうだ。
2021年8月に発売された『豚ロースタレカツ』とは完全な別物と考えていいだろう。
ただ、個人的にはやはり鶏ささみを使った『鶏たれかつ丼』が気になる。同じく鶏ささみを使用している「かつや」のタレカツ丼と、一体何が違うのか?
・「かつや」と「たれとん」の違い
今回いただいたのは、こちらの『鶏たれかつ丼 4枚』(税込759円)。キャベツも何も入っていない、ご飯とカツだけという極めてシンプルなフォルムからは、タレカツ発祥の地である新潟のスタイルへの強いリスペクトを感じる。
昨年はあまりにボディが細すぎて、“実事上のエビフライ” と化していた「かつや」のタレカツだが、「たれとん」の鶏タレカツはこれ以上ないくらい理想的な仕上がりで、私も思わず歓喜した。
まず何といっても衣が違う。「かつや」の衣は、あの独特のザクザク食感を出すため、荒めのパン粉が使われている。一方「たれとん」の衣は、「かつや」と比べるとパン粉がもっと細かいのだ。
これにより衣がタレとよく馴染んで、サクッと軽やかな食感になっていた。間違いないうまさ。
甘辛い醤油ダレと、しっとり柔らかい鶏ささみの組み合わせは、「かつや」のタレカツと似ているようでどこか微妙に異なる。
「かつや」が “かつや風タレカツ” なら、「たれとん」は “王道ド真ん中タレカツ” といったところだろうか。これが期間限定ではなく、通年メニューとして存在することへの感謝の念でいっぱいである。
