芸歴50周年を迎えた大平サブローによる記念ライブツアー『しっかりしたねぇ』が、大阪・なんばのYES THEATERから幕開けしました。相方の太平シローとともに漫才トリオ・レツゴー3匹に弟子入りし、太平サブロー・シローとして1980年代の漫才ブームを駆け抜けたサブロー。近年は音楽活動にも力を入れ、10月には自ら作詞を担当したオリジナル曲を含むアルバム『オレの人生こんなもの』をリリースするなど、今年2月の古希を控えてますます活躍のフィールドを広げています。ツアーの初日となった11月9日(日)の地元・大阪での公演には、多くのファンが詰め掛けました。

横山やすしのモノマネで幕開け!
オープニングVTRは、ラジオ番組の収録風景や舞台裏の姿などが次々と映し出され、長年にわたってテレビや舞台で活躍してきたサブローの“素顔”が垣間見えます。
そして、客席後方から本人が登場。横山やすしの衣装を身にまとい、「おお、元気?」「久しぶり!」と得意のモノマネで観客に声をかけながら入場しました。舞台に上がったサブローは、「住之江で上空からボートレースを眺めてたら、きー坊(西川きよし)から“サブローがまだ着いてない、間に合うんやったら行ったってくれへんか”って連絡があって……」とニヤリとします。

「いまのコンプライアンスやったら完全にアウトや」と笑わせながら、「まずは漫才で楽しんでもらうわ」とティーアップ(前田勝、長谷川宏)を呼び込みました。
ティーアップの2人は「本日の仕事はここだけ」とぼやいて笑わせると、熊本での営業のウラ話などから漫才に突入。バーを舞台にしたネタで、飄々とした前田のボケに長谷川がテンポよくツッコむ熟練のかけ合いをみせました。

続いてサブローは、昭和の夫婦漫才師“人生幸朗・生恵幸子”の幸朗に扮して再登場。懐かしの流行歌から最新のヒット曲まで、あらゆるモノゴトをぼやき倒す“伝統芸”を完ぺきに再現し、「20年ぶりぐらい。やっぱりぼやきってええもんやね」としみじみ語ります。
サブローが次に紹介したゲストはザ・ぼんち(ぼんちおさむ、里見まさと)の2人。「こんにちはー!」と絶叫するおさむに観客は大爆笑し、まさとが「50周年おめでとうございます!」と祝福するとさらに盛り上がります。そんなザ・ぼんちは「若手を見ていると、自分たちの若いときを思い出す」──という導入から、パワフルなネタを繰り出しました。

ザ・ぼんちらと“タイヘイ一門トーク”
さらにサブローは、浜村純になりきって登場。「さて皆さん……」から始まる“浜村節”を、サブロー流にアレンジしながら映画トークを繰り広げます。そしてここからは「タイヘイ一門トーク」と題し、ザ・ぼんち、ティーアップにタンク(シンクタンク)が加わり、5人によるぶっちゃけトークがスタート!
タイヘイ一門とは、浪曲漫才トリオ“タイヘイトリオ”の流れをくむ一門のこと。ザ・ぼんちはタイヘイトリオの弟子で、その兄弟子にあたるレツゴー三匹に、サブロー・シローは師事していました。ティーアップ・長谷川とタンクはまさとの弟子で、ほかにもおさむの弟子であるジミー大西や吉田ヒロ、シローの弟子であるかつみ
︎(かつみ
︎さゆり)らも一門に名を連ねています。
冒頭からおさむのテンションはMAXで、サブローも「こんな73歳、なかなかおらん」と舌を巻くほど。段取りでは、ゲストたちがサブローをこき下ろし、キレたサブローがカツラとメガネを外して“本人”に戻る流れだったのですが……おさむが打ち合わせの内容を完全にど忘れ!?
自由奔放な暴走によって舞台上はしょっぱなから大混乱となりましたが、最終的にサブローが「やっと到着しました」と笑いながらフォローし、グダグダの展開すら笑いに変えました。

「タイヘイ一門は、そのへんのアウトローよりキツい」と語る長谷川は、うめだ花月で起こったサブローとかつみ
︎のひと悶着を暴露。まさとが「シローさんの印象はすごくあるけど、サブローさんはあんまりない」と言い出すと、タンクも「僕もあんまり印象ないです」と乗っかり、トークが弾みます。
サブローは、吉本興業に移籍した際、「ぼんちさんには本当にお世話になった」とあらためて感謝。生まれて初めて焼き肉を食べさせてくれたのがまさとだったそうで、まさとのやさしさを物語るエピソードを披露した一方、おさむの自宅に泊めてもらったときの“事件”を明かして爆笑をさらいました。