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中道改革連合の「生活者ファースト」はなぜ浸透しないのか? 立憲×公明“現実路線”が直面する選挙の壁

中道改革連合の「生活者ファースト」はなぜ浸透しないのか? 立憲×公明“現実路線”が直面する選挙の壁

新党が勝つための唯一の道

もし「中道」が、高市政権と同じように「バラマキ合戦」に参加するなら、彼らに勝ち目はない。なぜなら、バラマキに関しては与党の方が財布の紐を握っている分、有利だからだ。新党が勝つための唯一の道は、高市首相が捨ててしまった「規律」を拾い上げることにある。

「人間主義」を掲げるのであれば、組織ではなく、人間そのものを見るべきだ。中間団体を肥え太らせるような間接的な支援ではなく、不正の入り込む余地のない、極めて透明性の高い支援のあり方を模索する必要がある。

世界に目を向ければ、成功したリベラル政権の例はいくつもある。かつてのサッチャー誕生直前のイギリス労働党や、ニュージーランドの左派政権などは、自由主義的政策を採用し、経済の立て直しに寄与した事例もある。

各国の左派政権の中には経済の仕組みを深く理解し、国全体の成長を促しながら、得られた果実を公平に分配するシステムを作り上げることができた政権もある。

「生活者ファースト」は選挙目当ての宣伝文句か、それとも

彼らは感情論ではなく、数字とデータに基づいた冷徹な計算があったからこそ、国を発展させることができたのだ。

「かわいそうだから助ける」「なんとなく良いことだからやる」。そうした感情的な政治はもう終わりにしなければならない。それは高市政権のポピュリズムと同じ穴の狢(むじな)であり、一時的な自己満足にはなっても、国民を長く幸せにすることはできないからだ。

新党「中道」には、そうした「現実重視」の政策を目指してほしい。高市首相が失いつつある「保守の良心」とも言える現実的な統治能力を、皮肉にもリベラルと公明の合流地点に見出すことになるかもしれない。

新しいポスターには「生活者ファースト」という文字が躍っている。言葉が、単なる選挙目当ての宣伝文句で終わるのか、それとも日本の政治を成熟させる合言葉になるのか。すべては、これからの行動にかかっている。

リベラルにはリベラルのやり方があり、やり方は決して夢物語ではないはずだ。論理とデータに基づき、現実の荒波を乗り越える強い船を作ってほしい。高市首相の放漫財政をただ批判するのではなく、より優れた、より規律ある設計図を持って国民の前に立つ。そんな現実重視の野党が日本に誕生することを、心から願っている。

文/小倉健一

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