世界的にインフレ傾向にある中で、その象徴として飲食店の価格は、最も分かりやすいものとして挙げられるが、日本の飲食店においても例外ではなくなってきている。
しかし、日常の生活により身近である飲食店の値上げは、顧客離れに直結するために、多くの飲食店経営者の悩みどころだ。
コロナ禍で大きなダメージを受けた飲食店業界は、大手チェーンの多くがインバウンド需要などを背景に、増収増益の決算を叩き出すなど、息を吹き返しつつあるように見える。
【関連】「アイドル料は乗っけてないですよ」元『NMB48』メンバーが日本酒を楽しめるビストロ店オープン!
不動産価格上昇でテナント賃料が増えるおそれ
だが、中小規模の飲食店は、アフターコロナで、原料価格や人件費・光熱費など運営コストの急激な高騰に直面しており、それを価格に転嫁できるかどうか厳しい環境下にある。
帝国データバンクが調査した「価格転嫁に関する実態調査(2025年7月)」では、飲食店業界の価格転嫁率は32.3%と全業種平均(39.4%)を大きく下回っている。
食材・光熱費の高騰や人材確保・維持のための賃上げなどで収益が圧迫される厳しい状況に加え、大手を含めた同業他社との競合が激化する中で、容易に値上げに踏み切れない中小飲食店が多いとみられる。
さらに、近年の都心部を中心とした不動産価格の上昇によって、テナントの賃料負担も高まることが見込まれ、飲食店にとっては厳しい環境が続くようだ。
日本の飲食店が海外レベルの価格帯になる日も近いかもしれない。
「週刊実話」2月5・12日号より
